子供向けが子供専用なんて、誰が言った(家族向け、ボードゲーム):三歳編
大人も子供も楽しめるのがアナログのゲームの良さ。
実際に子供に遊ばせた記事もあるので、興味のある方は探して頂けば。
たとえばこちら。
海外ボードゲーム、子供にウケるのはどれ? - デイリーポータルZ:@nifty
続・海外ボードゲーム、子供にウケるのはどれ? - デイリーポータルZ:@nifty
(デイリーポータルZは大好きです)
もちろんそれで終わっちゃ面白くないので、この記事中で取り上げられていないゲームを紹介してみる。
「子供向け」ゲームで遊ぶ。でも「子供専用」はイヤ!
子供視点でなく、親視点で。
突然ですが、大人になってフツーの「双六」とか、やりました?
多分、今やっても楽しめないと思うんだよな、あれ。
単純な運だけのゲームは、そこに金でも絡まない限り、すぐに飽きる。(賭けを推奨している訳じゃありません。公営じゃないギャンブルは違法です)
他の人はどうか知らないけど、少なくとも、自分は嫌だ。
やっぱりプレイヤーとして、何かアクションを起こさないと。
いや、金が絡んでいたとしてもそうだ。本当に運を天に任せるだけなら、全てのギャンブルは宝くじだけで良いのに、実際にはカジノには今でも新しいゲームが追加され、競馬場には人が賑わう。みんな「何かした気分」を味わいたいんだ。
とはいえ、プレイヤーの力量がダイレクトに出るゲームでは、子供とまともに遊べない。子供だって勝ちたくてゲームしているわけで、必ず負けるものなんて、当然やりたくない。
「どうぶつしょうぎ」も教えたけど、全落ち(こちらは王将のみ)でやっても圧勝だもんなぁ。さすがにこれでは、お互いやってて、楽しくない。
これで開始しても勝つもんは勝つ
大人と子供が遊ぶゲームは、そのバランスが大事。
例えばデイリーポータルZの記事でも紹介されている「ねことねずみの大レース」。
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- 出版社/メーカー: Selecta Spielzeug
- 発売日: 2007/12/27
- メディア: Board Game
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これ、名作と言われて、造りも良いし、子供も勝てるけど、結局双六なんだよなぁ。
記事中では賞賛しているけど、自分は合わなかった。(記事中でも、途中からオモチャ遊びに変わっている。多分子供が飽きたんだと思う)
要は「子供も遊べるゲーム」は必須条件ではあるけど、それだけではダメじゃないか、ということ。その「+α」が何か?それを考えてみたい。
3歳~:記憶ゲーム・体感ゲーム
アナログゲームはいつ頃から遊べるか? 目安は三歳~四歳ぐらいだと思う。(発育の差もあるので、あくまで目安として)
もっと小さいときからできるものもあるだろうけど、この辺りから「接待でなく」遊べるゲームが出てくる。つまり子供も一プレイヤーとして、対等に遊べるようになる。
ZITTERNIX/スティッキー
この時期にできるゲームは単純なものだけど、一番は「体を動かすもの」。
たとえば「ZITTERNIX/スティッキー」とか。
写真ではこんなかんじ。
ゲーム開始時の様子
要は棒倒し。
この手のゲームはいくつもあるけど、見た目のインパクトが楽しいものが多いので、気に入った物から選べばいい。
ゲームマーケット大阪で見かけた同系列のゲーム
ジェンガはまだ早い。子供には精密な動きができないし、「どこを取るべきか」といった論理的な判断もできない。サイコロを振って「出た色を取る」という単純なルールが三歳児にはちょうど良い。
添付の色サイコロ(三色)。これを振って出た色の棒を取る。
このゲーム、そのままではやっぱり大人が勝つが、大人には「左手(利き手以外)で棒を抜く」「片目瞑って棒を抜く」とかの制限を付ければ子供相手にも遊べる。
五歳、六歳ぐらいになれば子供も上手になるので、大人も手を抜かず、「平手」の勝負ができる。その辺、良くできたバランスだと思う。ちなみに最小では「三本」で立たせることができる。
三本で立った!の記念写真
子ヤギのかくれんぼ
あと、よく言われるのが「記憶力勝負では子供に勝てない」ということ。
感覚として記憶力勝負で子供に勝てなくなるのは四歳後半から五歳ぐらいだと思うけど、三歳ぐらいから一緒に遊ぶことはできる。
一例としてはこれ、「子ヤギのかくれんぼ」。
六カ所(簡易ルールなら三カ所)に隠れた子ヤギの数を記憶していく。
スタート時。それぞれの場所(色)に子ヤギが5匹ずつ。
最初はそれぞれの場所(色ごとに時計、テーブルなどの絵が描かれている)に五匹ずつだった子ヤギがターンごとに減っていき、「あれ?今三匹だっけ?」というシチュエーションがやってくる。
ゲームとしては大して面白いわけじゃないけど、頭も時間も食わないので子供の相手をするにはちょうど良い。あと、ケースが金属、子ヤギは木製で、造りは凄く良い。
特に子ヤギは滑らかに処理されてて、持ってて気持ちいい。
子供向けのゲームってのは、ゲーム性より部品(コンポーネント)の作りが大事。その辺は流石に良くできている。
ちなみにこの二つ、おなじ「HABA」という会社が発売している。
ドイツでは有名な子供向けゲーム会社で、色んな種類のゲームをリリースしている。
ドイツの百貨店でもこんな感じ。
ドイツの百貨店にて。黄色い棚が「HABA」ゾーン
HABAのゲームは黄色い箱が特徴で、ドイツのオモチャ屋では「黄色いゾーン」に行けば子供用のゲームが見つけられる、という程。
比べるとこんな感じ。写真に撮れる範囲で並べてみた。左がHABA社製品、右がそれ以外。全て幼児向け(未就学児が遊べる)ゲーム。
子供向けゲームの一例。HABAの黄色い箱がやっぱり目立つ
別にHABAを持ち上げるつもりもないし、外れのゲームもあるが、数多く出しているだけあって、「信頼のHABA」であることには間違いない。
あれ、これだけでえらく長くなってしまった。
では五歳編は別エントリとして、次回。
→続き:子供向けが子供専用なんて、誰が言った(家族向け、ボードゲーム):五歳編 - ペンとサイコロ -pen and dice-