音楽を「持ち歩く」缶バッジ型プレイヤー
Gizmodoで面白い物が紹介されていた。
以下、写真はリンク先ページからの転載。
リンク → 日本初? 缶バッジ型MP3プレーヤー(PLAYBUTTON)発売
機能は以下の通り。
- 再生専用
- 充電式バッテリ内蔵
- ボタンは、プレイ/ポーズ、スキップ、ボリュームコントロールのみ
- 本体は、ステンレススチール(安全ピン付)
- 直径4.5センチ 厚さ0.7センチ 重さ10.8グラム
- 曲の追加、削除不可
- シャッフル再生、曲の順番の入替不可
面白いなぁ、これ。
バッテリの交換ができなくて、電池が切れたらハイそれまでよ、という割り切った仕様がアレだが。
これはMP3プレーヤーではなく、高級「音の出るオモチャ」
MP3プレーヤー、という括りで考えると
「音楽を選べないのは・・・」とか思ってしまうけど、
実は子供向けのオモチャで音が出るのとかはもっと単純な仕組みだったりする。
オモチャだって今時の物は歌って光る。
仮面ライダーOOO (オーズ) 変身ベルト DXオーズドライバー
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「音が出る」という事で考えれば高機能なオモチャと同等と考えれば、この仕様はむしろ納得。
そう考えるとポイントは、「オモチャの音質がプレーヤーと同等になった」という事なんじゃないか。
MP3は容量も小さいし、音質も低い。
それならMP3専用プレーヤーは小さく・安く作れるんじゃないか。
Appleは当初そう考えて、iPodを作った。
その後容量を大きくして、「安い物を高く見せ」続けたが、小さく、安いなら使い捨てレベルにまでできてしまう。
もう、iPod shuffleの存在価値はないね、どう考えても。
SONY ウォークマン Aシリーズ [メモリータイプ] 64GB ブラック NW-A857/B
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生き残れるのはこういう機種だけだと思う。
そして音楽を「買う」という意味
「買ってその曲しか聴けないなんて」と思うかもしれないが、CDだってそのCDで聞けるのはその歌手の、その曲だけ。
重さ10gということはCDよりも小さくて軽い。
つまりこれは「自分で音を出すCD」だ。
MP3にしろ、電子書籍にしろ、データのやりとりになって「物を買ってコレクションする」ことができなくなった。
Bookshelves / balise42
CDはプレーヤーを持ち歩かなくなり、「いちいちメディアを交換することが煩雑」と言われるようになった。
この缶バッジ型プレーヤーは、その最後の徒花であり、究極の形態なんだろう。
本は当初から、この究極の形態だった。
メディアでは無く、本自体を持ち歩いて、その本自体で読むことを完結できる。
時代の趨勢は電子データでの音楽・書籍になるんだろうけど、こういった専用の小型メディアで完結するよ、というのは
別ベクトルとして生き残ると思うし、生き残って欲しい。
10年後、20年後のストリートファッションは、こういう音楽再生バッジをチャラチャラとぶら下げるスタイルなんかもしれんね。
まぁ、その時代に向けて電池の交換だけはできるようにした方が良いと思うよ。