ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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インキがないなら、白で作ればいいじゃない

インクが入らないとか、染料が手に入らないとか、
地震の被害はまだ全部表に出きっていない。
印刷業界も製紙業界も大変だろうけど、
うちらの業界も最大手が供給できないから周りがあたふたしてるし、
話によると住宅業界も建材からパッキンから部品が無くて大変らしい。


それでも商品は作らないといけない。
その結果として、「コンビニのサンドイッチの包装が透明になった」とか
「これからペットボトルの蓋は白一色に統一します」とか
色々と影響が出始めている。

そんな結果

今日は震災を嘆くつもりはない。
今回のサンドイッチや、ペットボトルの件についてちょっと考えてみたい。


サンドイッチも、ペットボトルも、味は変わらない。
そう、印字が無くなったって味は変わらない。
それがみんな分かったはずだ。
日本の包装・印刷技術は世界一だと思う。
海外に行くと本当にそう思う。
そして、よくそれが「過剰品質」になっている。
今回のことはそれを気づかせてくれたんじゃないか?


今回の件は、震災による緊急避難的な対応だ。
でも印刷を省くとか、色を省くというのはコストダウンになる。
震災にきっかけにコストダウンが進み、メーカーの利益率は上がるという皮肉な状況になっている。
ポイントはコストダウンをしても、価格を変えていないということ。
メーカーに聞けば
「今回の変更は緊急避難的な物で、原料が揃ったら元に戻すから価格は変えない」
というだろう。
だけど考えて欲しい。

  1. このまま印刷・包装が簡易的で安いもの
  2. 元通りの印刷・包装で元通りの価格

どっちがいい?
今回の件は、それを考えられるきっかけになった。
でも、メーカーはそれを隠している。
当たり前だ。
だって利益率を下げる方法なんて誰も教えたくない。

ガラパゴスな日本

日本がガラパゴスと言われるのはこの過剰品質がある。
メーカーが価格をつり上げる戦略を取り、
「この品質の商品じゃないと買わない」という高いハードルが消費者の中にある。
それが製品の本質に関わるところなら良いが、
「それなりの品質で低価格」を認めないために国内が過剰品質に陥り、
海外に出られる孤立する。


今回の件で、「必要な品質は何か」を考えてもいいと思う。
そして良い物なら素人の手作りでも買えばいい。
そうした手作業からベンチャーが生まれる。
ベンチャーが上手くいけば、海外にも出て行ける。
(それはまた別の話)
とにかく高品質を前提に置くと、ベンチャーはその品質を作れない。
まずアイデア勝負を認め、「品質は後からで良いよ」というものを認めてやればいい。

たちあがれ、ベンチャー

今回の件をきっかけに
「実はベンチャーでこんな事考えてました。被災者の皆さん使ってください」
なんていうアイデア商品があっちこっちで出ている。
曰く「火を使わずに水を温めます」
曰く「段ボールで家を作ります」
曰く「足こぎで水を濾過します」
ベンチャーなんでその質は玉石混淆。
でも、それでいい。
こんな中から、成功する会社が出ればいい。
彼らの中には量産できなかったり、品質に問題があったり、
使い方を間違うとまずい物があったりもするだろう。
でも、それでベンチャーを潰しちゃいけない。
そんなアイデアを真面目に考えたことが偉い。
そこを「認める」ことがこれから大事なんじゃないか。


日本の「減点方式社会」を変えなきゃいけない。
それには会社からマスコミ、国会まで色んなレベルの話になるけど、とにかく成功例があると分かりやすい。
こんなベンチャーの中で、誰かが成功して欲しい。


阪神大震災の時には、震災で知人を亡くして
「やり残したことを後悔しながら死ぬのは嫌だ。これからは自分の夢に向かって生きていこう」と東京に行き、芸能界入りした女性がいる。
彼女は東京で女優として成功して、
結婚式を神戸の中心の神社で挙げることで地元への恩返しをした。
彼女の結婚式は日本中で取り上げられ、その神社の知名度も、式の予約もいっぱいになった。
そんな成功談もあれば、良いと思う。
ちなみにこの話、藤原紀香さんのことです。
彼女は今回の震災でも赤十字社の社員として協力を発信し、被災地に乗り込んでいる。
ファンというわけではないけど、その心意気は素晴らしいと思う。


災害は、その悲惨さだけで終わるものでは無い。
そこから何を考えるか、何を作り出すかが大事だと思う。
地震の被害もあるし、ショックも受けた。
そして生活を改めなければいけない事態になった。
この首都圏の立ち位置はとても刺激としては良い大きさだと思う。
みんなが考えて、変わるきっかけにしていけば、震災はただの「大変な災害」で終わらせずに済むと思う。