ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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ITSっておいしいの?【問題提起】

まさかこんな最新技術で「分かりにくい」ネタが転がっているなんて。

ITSって知ってますか?

ITSって知ってますか?

高速道路にはすでに導入済みの、次世代の交通システムらしい。
概要を引用するとこの通り

ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)とは、人と道路と自動車の間で情報の受発信を行い、
道路交通が抱える事故や渋滞、環境対策など、様々な課題を解決するためのシステムとして考えられました。
常に最先端の情報通信や制御技術を活用して、道路交通の最適化を図ると同時に、事故や渋滞の解消、
省エネや環境との共存を図っていきます。関連技術は多岐にわたり、社会システムを大きく変えるプロジェクトとして、
新しい産業や市場を作り出す可能性を秘めています。

・リンク → ITSとは−ITS Japan


ITS専用アンテナ「ITSスポット」は国が250億円を出しすでに1,600カ所に設置されているとのこと。

ITSスポットでは、その場所に応じた情報を送信できる。
例えば観光地ではその観光地の案内など。
サービスのある場所ではこのロゴを表示することになっているらしい。


・・・以上、知っていました?
そして、分かりました?

結局ITSで何ができるの?

上の説明ではさすがに分かりにくいので、もう少しかみ砕いて説明する。


ITSはアンテナと車が「通信」するシステム。
今までの交通情報ラジオやVICS情報は「放送」なので、自動車は一方的な受信
これに対して、ITSでは自動車からも送信している。仕組みとしてはラジオ放送よりもETCの方が近い。


FM-VICS(いわゆる「VICS情報」)と比較すると

「今までよりも長距離のデータを」取得できる、という程度だが
双方向でデータをやりとりできるようになったことで、可能性はこんなに広がる。


ITSでできること一覧

  • 長距離の情報が手に入る
    • VICSでは都道府県単位、ITSでは1000km先まで可能
  • 交通情報をリアルタイムに、高度化して送信可能
    • 合流地点で、見えない位置の合流車に対する注意を表示できる
    • 災害時の緊急情報発信
    • 津波では高台に向けた緊急避難通報も可能
  • 交通情報以外も手に入る
    • 観光情報
    • 渋滞状況のカメラ画像なども送信可能
  • 決済端末としても使用できる
    • ETCの支払いをITSで一括処理できる
  • 自動車の情報を受信できる
    • 自動車を「プローブ」として、渋滞の発生状況や事故情報をより詳しく集められる

そして伝わっていない

そして言うまでもなく伝わっていない。
テレビでの紹介ではオートバックスのカーナビ売り場という、
恐らく一番感度の高い顧客層にヒアリングして、それでも「知らない」という最悪の状態。

スーパーオートバックス・静岡中原店 / klipsch_soundman


それに対して国土交通省の皆さんの危機感はあるんだろうか?
ETCは割引や渋滞解消という明確なインセンティブのおかげでこれだけ普及したが、
ITSも勝手に普及するとでも思っているんだろうか?

(それにしてもこれだけ横文字の略称ばかりでみんな付いてくるって、日本人は偉いなぁ)


技術的にはITSは確かに凄い可能性を秘めていると思う。
情報端末だけでなく、決裁端末も兼ねているし、リアルタイムの情報が取れるというメリットもある。
端末が安くなれば「とりあえずITSに乗せておけ」というサービスがたくさん出てくる可能性もある。
しかしその高機能のせいで、良さも機能も伝わっていない。

Panasonic Gorilla SSDポータブルカーナビステーション 5v型 ブラック CN-SL305L

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いいなぁ、やりがいがあるなぁ。
ではこのITSの「伝え方」を、考える。
続きはこちら・
・リンク → 日本人なら知っておくべきITSのこと【解決策】