ルールのコピーを減らすために、ボードゲームデザイナーとしてできること
ゲームマーケット2019秋の準備も大詰めですが、「ドブルのルールをそのまま流用したゲームがクラウドファンディングを開始した」という話が飛び込んできました。
※プロジェクトの取り下げ申請を行われたということなので、リンクは魚拓です
- 弁理士に相談し、問題ないと言われた
- ルールはドブルそのまま
- イラストはオリジナルで、トランプとしても遊べるようにした
というもの。
ボードゲーム界隈の人はみんなご存知ですが、「ルールに著作権は無い」というのはおっしゃる通りです。
このため、既存のゲームのルールをまるまるコピーしてゲームを出したところで、「法的には」問題ありません。
しかしながら、私自身もライセンス契約を結んだこともありますし、ルール制作者に対して対価を支払う仕組みが世界的に構築されています。
そうしなければゲーム制作のモチベーションが無くなりますし、海外のゲームを日本で発売しようというメーカーも無くなります。
ボードゲーム制作者というのは、音楽やイラストと異なり、「著作権で守られない創作活動」であるわけで、だからこそ自ら動いて権利を主張し続けなければいけない宿命だったりします。
この辺は過去のブログでも散々書いた内容です。
新作「当方ボーカル!」を作りました!
新作「当方ボーカル!」ができました。
いきなり完了報告です。
この作品、このツイートがきっかけで作ったんですが、とにかく今日校了するまで全速力で作っていたので、ブログにまとめる暇もありませんでした。
キッカケはこのツイート
このゲームを作るきっかけになったのは、何の気なしにツイートしたこれ。
妻が「バンド作るボドゲとかないのかな」と言うので、即興で「メンバー集めてバンドの演奏力を競うけど、『音楽性の違い』で勝手に解散するので時間制限があるゲーム」を提案したらバカ受けしてた。
— ペンとサイコロ@次はゲムマ秋 (@pen_n_dice) October 2, 2019
これ、調整したらちゃんとモノになるんじゃない?
タイトルは「バンドやろうぜ」かな?
記録によると、ツイート時刻は「10月3日 午前6時過ぎ」だそうです。
前日の夜に話していたことを、朝起きて何の気なしに呟いた、というところ。
それが昼には1000RTを数えたのでゲームのルール作りを開始。
また「バンドやろうぜ!」は同名のソシャゲおよび雑誌がある(あった)というコメントを多数いただいたため、ゲームとして出すために名前を「当方ボーカル!」に変更。
この日の夕方には4000RTを超えたため、「これを作るほうが面白いのでは?」ということで製作中の「魂ゲーム」の制作中断をイラストレーターの坂木かるちさんに伝え、「なんかバンドメンバーの絵を考えておいて」と急な方向転換を連絡。
ここまで、ツイートした当日のお話です。
この時点でルールはVer.2。
まだまともにゲームになっていない感じです。
DAY2 - DAY3 (週末)
ツイートしてバズったのが木曜日。
土曜日に何度かお邪魔したことのあるゲーム会があることを思い出し、急遽参加を決定。
そのために金曜にルールを大幅に修正し、テストキットも作成します。
「バンドやろうぜ」改め「当方ボーカル!」(仮)、皆さんに数々の「バンドあるある」を頂いているので、それを落とし込んでゲームを作っていると、頭痛くなってきた。
— ペンとサイコロ@次はゲムマ秋 (@pen_n_dice) October 4, 2019
闇深ぇ…。
現在ルールVer.3。
当初案と全く違うゲームになっていますが、気を抜くとバンドが崩壊する不安定さはそのまま! pic.twitter.com/Uvq88k0ul2
ルールを固めつつ、フレーバーはやはり皆さんから頂くコメントに基づくほうがいいだろうということで、「バンドあるある」を募集しました。
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