読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」の個人ブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

だから企画費用を2万とかケチるのなら、その費用で自動走行車作れよ

ビジネス案

日産の企画が酷い。
・リンク → 【にっちゃん企画】『2.3万円』で、あなたの企画をお買い上げします。
※ブラウザの制限が色々あるので注意。


「今話題のソーシャルでアイデアを集めて実現したら、『ユーザー視点の会社』という雰囲気が出るかな」
ということだろうか。
う〜ん、額が低いか、無料の代わりに、大々的な宣伝をせず、細かくどんどん実現していくか、
ド〜ンとでっかく賞金を出すか、良い話題を掴むならどっちかだと思うんだけど、
「放送作家を持ってきて、賞金総額10万円以下」って、何だそりゃ?
(賞金は「日産にちなんだ2.3万円を月に数名」)
なんだか、何をどうやって話題を浚おうとしたのか全然分からない・・・

「ワクワクする車」とは何か?

企画の名称に「ワクワク企画」とあるとおり、今の車業界の悩みは
「顧客(特に若年層)が車に夢を持っていない」ということ。
自分は30代だが、車は移動手段以上の役割を余り感じた事は無い。
もちろんメカは大好きだし、nissan GT-R を見ると「スゲー、格好良い」と思うが、所有欲はそそられない。
だって、日本の道路で良い車を持つメリットを感じないし。

Nissan GT-R at NAIAS 2012 / Autoviva.com


日本の道路事情が悪く、車の運転技術もマナーもバラバラだった数十年前には、
良い車を持って、良い運転技術でかっ飛ばすことには意味があったんだと思う。
これは、東南アジアの高速道路を走っていると凄く感じる。
でも、日本で良い運転技術を誇示しようとすると、それは迷惑以外の何物でも無い。
今の時代に必要なのは、周りと同じ運転技術でスムーズに走ることで、それは運転者には眠たくて疲れることでしかない。
実際、トラック業界の問題の一つは深刻な自在不足。
・リンク → gooTruck(ぐっトラック)総合ニュースサイト : 求人募集も応募ゼロ…トラックドライバーが不人気な理由は?
長時間の移動が主になる大型トラックの運転手はきつい労働なのは当たり前。
しかしそこにインセンティブも憧れもないのは、構造的な問題が多分に絡んでいる気がする。

Truck / Timitrius

「ワクワク」は「みらい」

では今の時代に「ワクワクする車」とは何か?
結局それは「夢のある未来の車」ということじゃないだろうか。
ものすごく単純に、「ぼくのかんがえたみらいよそうず」の車は何だろう。

  • 空飛ぶ車
  • 話す車
  • 自分で走る車
  • 乗る人の数に合わせて変形する車

こんな所?
このどれかに焦点を合わせて作れるか?
それが「ワクワクする車の企画」ってことじゃないだろうか。

ちなみに上記の日産の企画サイトで挙げられていた「ワクワクする」例
「シートに購入者の名前を彫る」「店員がイケメン」「日産の歌を作ったよ」
なんかどれも「ワクワクする車」じゃないんだが。え、それ本当に「ワクワクする」?

そらとぶくるま

車が空を飛ぶ。バック・トゥ・ザ・フューチャーから出ているネタだが、

Back to the Future Part 1 - DeLorian Time machine / Mooshuu

本田宗一郎の夢が「うちはいつか飛行機を作る」だったし、富士重工業(すばる)は元々飛行機会社。
ホンダは遂に自分で飛行機を作ってしまい、ホンダジェットを設立し、現在試験中。

HondaJet / Beige Alert

「あれは飛行機で、『空飛ぶ車』ではない」という意見は、分かっていないと思う。
大事なのは、「自動車会社が、飛行機を作った」ということ。
少なくとも、世界の大手自動車会社で、自動車と飛行機を作れる会社はない。
どちらも高度な技術が必要なうえ、巨大産業のため、両方を掛け持てる会社がないからだ。
ホンダはそれを実現しようとしている。
実現すれば、その後自動車の技術を使い飛行機を更に小型化することができるかもしれない。
つまりホンダジェットは「空飛ぶ車」に向けての第一歩かもしれない。
そう考えれば、個人的にはあれこそ「夢のある企画」だと思うんだよな。

しゃべるくるま

ナイト2000の開発を待たずして、すでにカーナビはしゃべって指示をしてくれるし、

Knight Rider K.I.T.T. / ryanmotoNSB

トヨタの会員制サービス「G-Book」には、電話でオペレーターに問い合わせが出来るサービスもある。
・リンク → G−BOOK
人力ではあるが、既に「しゃべる車」は実現しているといえる。
ただ、自動車会社はカーナビ自体は作っていない。
カーナビはカーナビ専業メーカーが作っていて、自動車メーカーが開発しているのは、あくまでその上で動くサービス部分。


G-Bookにしろ、Hondaの「internavi」にしろ、高度な渋滞予測サービスを売りにしているが
端末を自社で開発できないのは高度化する際にネックになる。
実際、キャラクターがしゃべるカーナビは、自動車会社以外からリリースされている。
・リンク → エヴァンゲリオンポータブルナビ エヴァナビ−エヴァンゲリオン特集|日テレ
カーナビ自身の高度化も廉価化も自動車会社がコントロールできないと言う点では、
「しゃべる車」はむしろ自動車会社のネックなのかもしれない。

じぶんではしるくるま

車が自分で走る「自動航行(オートクルーズ)」こそ、自動車会社は力を入れるべきというのは、
以前にも書いたし、今でも自動車会社が一番力を入れるべき領域だと考えている。
・リンク → 自動運転を阻む、心の壁−わかりやすさを、コーディネート
自動車を走らせる楽しみが無くなった日本の道路に於いては、
ユーザーの想像を超える「便利さ」「快適さ」を提案することが「夢の企画」だと思う。
それが最も求められるのは「自分で走る車」「自分で考える車」だろう。

自動走行車が、高齢化社会を救う

高齢ドライバーによる事故をうけ、高齢者の免許返上を推進する自治体も出ている。
だが、特に田舎では自動車を手放すと生活もままならない。

old man walk along / 2493〓

そのため、高齢化・過疎化が進んでいる地域で今からバスを走らせなければいけないという
経済的には矛盾した政策を取らなければいけない自治体も出ていて、地方財政を更に圧迫させている。


もし自動走行車があれば、高齢者が自動車を手放すことなく、車自身に運転して貰うことで安心して生活できる。
もう一つ話を進めれば、バスを自動走行にしてしまってもいい。
無人のバスが地方を走る。
無人の「タクシー」でもいい。
指定の電話番号に電話すると、電話をかけた人の家に無人走行車が向かう。
これなら人件費がかからず、車の購入費と維持費だけで済む。

無人走行車が増えれば、駅前は混まなくなる?

こんな無人走行車が増えれば、例えば出かける際でも駅まで車で行ける。
今は、駅まで車で行くと駐車場代がかかってしまうため、
全員で出かけるときは駅まで歩いている人は多いだろうと思う。
ところが無人で家まで帰って車庫入れしてくれるなら、みんなで駅まで行って、車だけ家に帰らせれば良い。
帰りは、電話やメールを入れれば車が駅まで迎えに来てくれる。


駅周辺の駐車場には大ダメージだが、駅近くの良い立地を駐車場に使うことがそもそももったいない。
駐車場が減らせれば、よりアクセスの良いところにたくさんの店舗を並べて経済的にも良くなる。

Nakayan's tilt-shift The coin parking, Tokyo 箱庭 コインパーキング / pinboke_planet


もちろん家庭の車の前に、業務用で無人走行車が最初に導入されるだろう。
タクシーは無人化し、料金は大幅に安く出来るだろう。
タクシー運転手に言わせると、「流し」は一番儲かるが、体力的には一番きついらしい。
タクシーが無人化すれば常時「流し」ていられるので、恐らく運転率も向上する。
もちろん、運転ルートは常時クラウドで連携し、最も良い位置で走行し続けられる。

未来の自動車最大手は「Google」?

以前にも書いた復習になるが、無人走行を日本のメーカーが本気で取り組まない理由は「安全性」。
もしその車が事故を起こした(あるいは起こされた)場合には、誰の責任になるのか?
それをメーカーがかぶりたくないのが、開発に二の足を踏ませる一番のポイント。
今もオートクルーズは一部搭載されているし、
スバルの売り上げは、緊急停止・オートクルーズセンサ「新型EyeSight」の話題もあり過去最高を更新している。
だが、その機能があくまで「緊急回避用」となっているのはこの安全性を考えた結果。


「特に日本は狭い道路が多く、木陰から飛び出してくる見えない自動車を避けられない」
といったコメントを聞いたことがあるが、日本の道路なんてみんな礼儀正しいから
東南アジア諸国に比ベりゃ全然難易度は低いと思うけどなぁ。
逆に言うと、「弱小」富士重工業に、こんなセンサを開発されて、実用化されたことを大手三社は反省しなきゃならんと思う。


自動車メーカーは、実はエンジン以外ほとんどの部品を購入して組み立てているだけなので、
自分の会社で革新的なことをやろうとするなら、エンジンか、全く新しい部品か、そもそも自動車以外かのどれかしか選択肢はない。
エンジンは電気自動車になることでその存在自体が将来的に怪しいので、
全く新しい部品であるセンサに進出するのは、自動車会社として十分攻める価値のあるジャンルだと思う。
ということで日産自動車さん、今から本気で攻めるのなら、オムロンあたりを買収されてはどうでしょうか?