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ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

目が見えなくったときのために

目が見えなくなるのは怖い。
人間は情報の8割を視覚、つまり目から得ているとされる。
実際、町中で見かける障害者向けの機器は視覚障害者向けの物が一番充実している。
点字ブロックに音声案内信号、点字案内板に音声案内等々。

Bumpy / i_yudai


ところが仕事の中では目を酷使することが多い。
筋肉の凝りを取る薬やビタミン剤には、「肩こりや眼精疲労に」とほぼ必ず「目」に対する効用がうたわれている。
それだけみんな疲れると言うことだろう。

視力を失ったらどうしたらよいのか

では視力を失ったらどうしたらよいのか。
視覚障害者や、事故で視力を失った人に視力を取り戻す視力回復手術は色々と研究されている。


そもそも人間はどういう仕組みで物を見ているのか?
目の構造はカメラと基本的には同じで、眼球に投影した画像を視神経を通して脳に送り、
脳で画像として認識する。

My left eye retina / Richard Masoner / Cyclelicious

つまり、視力を失ったのなら、目と同じ信号を脳に送ってやれば視力が得られる。
これが視力回復手術の考え方だといえる。

そもそも人間の視力はかなり適当

そもそも人間の視力は、進化の過程でものすごく無駄の多い作りとしている。
例えば受光素子である視神経の上に血管が走っていたり、
目の配線が視神経の上にある物だから、配線を脳に通す部分は目が見えなかったり。(盲点)
人間の凄いのは脳の部分で、これだけ適当な作りの目の画像を、
脳の処理でそれなりに綺麗に見せてしまう。


例えば上下を反転に写すゴーグルを付けて生活する、という実験がある。

Carsten H〓ller Experience, New Museum, NYC, upside down goggles / bettyx1138

付けた直後は、まともに歩くことも出来ないらしい。
それが何日かすると、ゴーグルをしていることを忘れるぐらい普通に生活できるようになる。
脳はそれだけ順応性が高い。
ちなみにここでゴーグルを外すと、またまっすぐ動けなくなるらしい。
ただまぁ、これには数時間で慣れるらしいが。
・リンク → 逆転メガネ、脳の適応力

手術で視力を回復するには?

ここで視力回復の話に戻る。
視力回復というと「健常者と同じような視力を取り戻さなければ」と思ってしまうが、
実際には同じ視力でなくても構わないかもしれない。


例えばドイツで2008年から行われている実験では、
病気で全盲になった患者にフォトダイオード1500個からなる「視覚チップ」を接続している。
チップは双極細胞から視神経に繋がり、白黒ではあるが十分に物を認識し、
ある程度の文字や人の識別も行うことが出来た。
イメージは「腕を伸ばしたところに20cm角の窓」を作るらしい。
これは治療ではなく実験なので、患者は一定期間で装置を取り外している。


またアメリカの「セカンドサイト」社では、既に欧州で販売の許可されている人工網膜を扱っている。
面白いのは、これは実際にはカメラの信号、つまり映像そのものではなく
カメラが認識し、それを処理したパターンを送信しているという点だ。
患者はそのパターンを学習し、「このパターンなら人か?」ということを学習しなければならない。

※写真は同社公式サイトの説明動画より
ちなみにこの手術は片眼で10万ドル(800万ぐらい?)
さすがに手軽にと言うわけにはいかない。
・リンク → Second Sight

視覚を使わない視覚?

ところでこの手術、健常者に適応してはいけないのだろうか。
日々パソコンを触る人は多いが、パソコンとのやりとりで、本当にディスプレイが必要なのだろうか。
目は、筋肉を使ってピントを合わせることで物を見えるようにしている。
近距離で、小さな文字に距離に焦点を合わせ続けるのは目にはストレスがかかる。
例えば500gのおもりを持って、右手を伸ばしっぱなしにしていることを考えてもらいたい。
パソコンを見続けるというのは、目にとってそういうストレスのかかる状況を維持していると言える。


パソコンからの情報なら、元々が電気信号なんだから、
パソコンから直接情報を視神経に送れない物だろうか。
Googleはメガネ型ディスプレイGoogle Glassを作っているが、結局目を使うのは一緒。
更にその先を行くのなら、パソコンからの配線を直接頭に「Plug」して、
情報が頭の中に入ってくれば良いのに。

Connected. 362/365 / AndYaDontStop

SFを、現実に

頭にプラグを接続して脳に直接情報を送るというアイデアは、
SFでは昔から使われているアイデアだけど、その分本気で考えた人は少ないんじゃないだろうか。

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※そういや両方キアヌ・リーブスですね。偶然。
脳を直接コンピュータとして接続するのはまだまだ先の技術だろうが、
視神経に直接電気信号を流し込むことは既に技術的に可能。
細かく複雑なデザインなどはまだまだパソコンに任せるとして、メールの文字入力なんかは
画面を見ないで打ち込めるようにすることで、オフィスワーカーの目の負担を減らせる時代が来ない物か。


メリットはもう一つ。携帯機器の画面サイズを気にしなくて良くなる。
スマートフォンは4インチや5インチ、7インチならタブレット、12インチは大きくて便利だけど、大きくなると持ち運びに不便。
こんな表示機器の制限が、脳に直接画像や文字を送ってくれるのなら根本から解消する。
通信部分と入力インターフェースだけの小型装置で、どこでも情報が得られる。
これこそ、「未来」じゃないだろうか。


ちなみに今800万もかかる技術を一気に普及させるポイントは何か?
それはやっぱり「エロ」なんだろうか。
「画面のないパソコンだから、周りから何を見ているか分かりませんよ」
というところから普及させる。
う〜ん、ちょっと弱いかな?