ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

街の中の待ち時間

どんなに効率よくやっているつもりでも、無駄な時間はある。
工場はその存在目的が「生産」なので、無駄の判断がしやすく、効率化について良く研究されている。

Seagate Wuxi China Factory Tour / Robert Scoble


まず工場での「意味のある時間」は本質的には「物を作っている時間」
これ以外を全て「無駄な時間」と考えて、それをどこまで減らせるかを考える。
大きなところでは在庫を減らすとか、休止ラインを少なくするとか。
小さな所では、箱に入ったネジを取ってドライバに取り付ける時間がもったいないから、
ネジフィーダーという装置を買って、自動的にネジを整列させて取り出す時間を節約するとか。
こういった努力をとことん突き詰めて、やっぱり1/3は「無駄な時間」が残るらしい。

日常生活での「待ち時間」「無駄な時間」って何だろう

工場は営利団体なので効率化だけを考えられるが、日常生活ではどうだろう。
散歩する時間を「無駄な時間」と言うつもりは無いが、
レジの待ち時間、レストランでの空席待ち時間、信号待ち、電車の待ち時間・・・
日常の中でも待ち時間はたくさん発生している。
各自がそういう時間を有効に使えているのなら良いが、もっと待ち時間を減らしたり、有効に使えないか。

信号待ちをゲームにする

ドイツの大学が試験的に設置した「遊べる信号機」

待ち時間が赤色のバーで表示され、待っている間にゲームが出来る。
ゲームは実は信号待ちの相手との対戦になっている、というもの。
「待ち時間を感じさせない」「待ち時間を楽しむ」という非常に良い着想だとおもう。
問題は一人しか遊べないところかな。
ゲーム的な楽しさを、というのはストレスを持たせないという意味では良いが、もっと話を進められないか。

待ち時間のストレスだけを考えるなら、「待っている時間が分かる」だけでもストレスは減る。
日本ではほとんど見かけないが、台湾では残り時間の表示される信号が非常に多い。
日本にもどんどん導入して欲しいなぁ。

(台湾で撮った写真。凄く分かりにくいが、歩行の表示の上に数字が出ている)

キャプチャ画像を古文書に

プログラムによるアクセスを防ぐために設置されている「CAPTCHA」。
認証やダウンロードで見たことのある人も多いと思う。

CAPTCHA画像にはプログラムで作成された「コンピューターには読みにくい文字」
が表示され、それを人間が読んで打ち込むことで、人間を認識する。


元々の存在意義からして、「人間に一手間かけて貰うもの」だが、
これをもっと有効に使えないかと、最近では「reCHAPTCHA」という仕組みが使われている。
・リンク → What is reCAPTCHA?

簡単に言うと、古文書の単語を抜き出し、それを入力して貰うことで
「古文書の文字入力作業を手伝って貰う」というもの。
人にとっての面倒さは何も変わらないが、結果が有効に利用されるというところが違う。
「入力が間違っていないのか?」は、既読の文字と組み合わせるなどして確認するそう。

待ち時間を「生き時間」に

待ち時間にちょっと出来ることって、今ソーシャルゲームがこぞって奪おうとしている
「暇つぶしの時間」だけど、この時間を「人の役に立てる時間」として生かせないか。

FrontierVille - Game Play / SobControllers

それは暇つぶしついでのボランティアでも良いし、個人認証が出来るなら実績を競わせたり、
内容によっては報酬を出すこともできるかもしれない。

信号待ちで、社会貢献

信号の待ち時間はせいぜい1分弱。そんな時間にできる社会貢献があるか?
それは上に挙げた文字認識でも良いし、音声の読み上げ、誤字のチェック、細分化できる作業はいくらでもある。
セキュリティ(盗難)のリスクを考えなければ、1個何円の内職仕事(組み立てとか)をやってもらうという手もある。
以前なら100人に10円ずつ支払うなんて考えられなかったけど、ポイントに換算すれば今なら支払い面は実装可能。
(実際にLancer等の仕事サイトは一件5円からの入力作業があるし、ポイントサイトでは1ポイントからの支払いがある)


頭を使わない方法もある。
例えば信号や電車のホームの点字ブロック「発電床」にする。
発電床は、踏むほど電力を発生するという物。解説は例えばこちら。
・リンク → 「発電床」ってなんだ?!|デジ・ステーション|J−Net21

既に渋谷駅では実験的に導入されているが、現状は「踏まざるを得ないところに置く」という考え方。
これを「足踏みしてもらい発電する」という仕組みにすれば、一人一歩よりもたくさん発電できる。
足踏みする人は、運動にもなるし、社会貢献になるという満足感も得られる。
発電量を駅同士で闘わせればゲーム性も出るし、盛り上げ方は原理よりも運用次第じゃないか。

電車を待っている間に、お勉強

例えば待っているのが子供なら、苦手教科の問題を解くこともできる。
個人認証とあわせれば、今勉強している範囲とか、苦手教科の計算問題とか、応用はいくらでも利く。


こっちは今のスマートフォンや携帯端末でも十分可能だろう。
子供用の携帯電話アプリにして、月額いくらで使って貰う。
子供は頭から「教育」というと嫌がるが、頭の良さ以外で競わせるなら、十分楽しませることも出来る。
例えばプラットフォームは既存のソーシャルゲームで、闘う際のコマンドを計算や歴史の問題にする。
「子供のソーシャルゲームは悪」という認識が広まってしまっているが、
月額制にすればお金を払いすぎることもないし、「教育用」なら親も喜んでお金を出す。

Loading... / Franck Mahon

「子供同士の交流が・・・」と言うのなら、
「苦手な問題を、その教科が友達に教えて貰う」というコマンドを作ったっていい。
これなら得意教科を教え合う関係ができるかもしれない。


「ゲームでの社会貢献」は以前から欲しかった所だが、これならゲームをするほど役に立つ仕組みが出来る。
イデアとして大枠を考えるのは簡単だが、本当にゲームとして楽しませるにはゲーム屋のノウハウが必須。
ゲーム会社がこういった新ジャンルでノウハウを提供したり、新しいプラットフォーム提案が出来れば面白い。
もちろん会社としての収益性は既存事業より落ちるだろうが、こういったゲームを会社のCSR(企業の社会的責任)活動の一環
としながら、ノウハウの蓄積と収益を上げることも出来る。
なんかいいことづくめに見えるんだけど、GREEでもDeNAでもバンナムでもコナミでも、どこかやってもらえないものかなぁ。