ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

マニュアル・資料は誰のため

先日「作業の自動化がてきてないよね」と書いたら、意見を頂いた。
「作業をマニュアルにして投げたいがうまく作れない」
「上司、先輩の作ったマニュアルが分かるように書かれていない」
これって同じ話で、要は作る側が読む人の事を考えられているか、ということ。
当たり前の事を言っているが、これってとても難しいし、ちゃんとやった所でなかなか評価されなかったりする。

誰向けに作るか。

マニュアルや資料を書く人は、書く内容に詳しくなければいけない。
そしてそのマニュアルを読む人は、その内容に詳しくない人。
このギャップが原因で、また解決の難しいところでもある。
「そんなの当たり前じゃないか」
そう思いますか?
では自分の仕事でも、趣味でも、好きなことを一つ、詳しく説明してください。
説明した内容を文章に書いてください。
ではあなたの説明は、そのまま小学生が聞いて分かりますか?


例えば、うちの嫁の淹れた紅茶はうまい。
(今日はノロケたい訳じゃないので、「もげろ」とか言わないでww)
当然淹れ方とかあるんだけど、嫁に言わせれば「ちゃんと淹れれば必ずおいしい」らしい。
ということで以前やってみたことがある。
「ちゃんと」って何?と詳しく聞くと、「別に特別なことはないよ。時間だけちゃんと測れば」という。
なるほど。ではちゃんと時間を測って…
ん〜、なんかオレがやっても美味しくない。
そこでオレの淹れる所を嫁に見てもらった。
以下その時のダメ出し

  • お湯は沸騰した直後の熱湯を使う
  • お湯は一気にポットに入れる
  • ポットが冷えないように保温する
  • 紅茶のカップも一度お湯を入れて温める

どこが「時間だけ」だよ。
色々あるじゃねえか。
でも嫁に言わせるとこんなのは、紅茶を好きな人にとっては「常識」なので、「そんな事が分からない人がいると思わなかった」だそうだ。


上の例は極端な例でもなんでもなくって、普通に良くある話だと思う。

どこまで忘れられるか?

プロにマニュアル製作を依頼すると、まず最初に「このマニュアルを読む人は誰ですか?」と聞かれる。
これが一番重要
説明する相手が目の前にいたら、人はまだ考えて話せる。
ではあなたが資料を作るとき、読む人の「顔」は見えていますか?ということ。
それは小学生?高校生?新入社員?その道20年以上のプロ?
当然そのレベルによって書き方は変わる。
まずはどこまで自分がその立場になれるか?

ファミコン時代の天才はマニュアル作りの神

分かりやすさを学ぶ手本として、任天堂宮本茂さんのインタビューや、ドラクエ堀井雄二さんについての記事はとても勉強になる。


宮本茂さんは、石一つでも「なんでここに石があるの?」と確認するらしい。
不要な情報はユーザーを混乱させるだけだから、というのがその理由。
また、凄いのは開発中のゲームをなるべく触らないようにするらしい。
これはゲームのプレーヤーとしても、上司としても非常に難しいと思う。
「本当にきちんとできているのか?」という不安な気持ちとの葛藤だと思う。
それでも触らないようにするのは、あの人ぐらいになっても、
「何度も触っているとそれが当たり前になってしまうから」、とのこと。
素人の目で、新鮮に見て分かりやすいかを考えることはそれだけ難しいということ。
(だから完成間近の商品の根本的なところに突っ込みを入れて、ちゃぶ台返しと言われるんだけど)
いかに素人の目に戻って説明できるか。
これが「できている」と思っている人は要注意。
訓練を積んだ人や、業界で天才と呼ばれる人たちでもこれだけ苦労している。
本当に素人目線に戻れているのか?
これは日々考えても、考えすぎという事はない。


次回実例で説明してみようかな。