ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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4:企画とは、選ぶこと。選ぶこととは、捨てること

会社の特徴を棚卸しして、競合を見るとどう戦うかが大体分かってくる。
いわゆるマーケティング理論であるとか、コンサルが色々言うのはこの辺の話。
逆に言うとここまできちんと分析ができれば独学でも大分色々と言えるようになる。

Marketing Map / miss_rogue

企画とは選ぶこと

特徴の棚卸しが済んだら、その中でどれを伸ばすかを考える。
それは売り方なのか、商品の特徴なのか、顧客や市場への密着度なのか色々な方向性がある。
そしてその特徴が競合にとって「やって欲しくない方向」であるほど良い。
昨日のモスとマクドナルドの例がわかりやすいが、競合と同じ戦略に進むと体力勝負になる。
それは体力が上の側(組織が大きい側、圧倒的な市場シェアを持つ側)が仕掛けるのは構わない。
逆に体力が小さい側は、それをやられない様な戦略や、対抗策(撤退も含めて)をあらかじめ考えておく必要がある。

YouTube Market Share / @labnol

企画とは継続すること

いくら相手の弱点をついた商品案でも、それが一発屋では意味がない。
企業は継続しなければいけないし、新しい物を売るのは企業としても大変。
商品を作るなら、それを継続して展開していくイメージを描いておかなければいけない。

  • その商品の横展開(バージョン違い、バリエーション展開)は?
  • 継続性(バージョンアップ)は?
  • 兄弟シリーズにはどんなものを揃えたらいいだろう、
  • それを開発する開発・設計者には継続した仕事やスキルアップがあるのか?
  • 営業はそれを効率よく販売するだけのキャパを見込めるのか?

始めることと継続することは同じぐらい大切。
継続するだけのイメージを描いていくことは大切。
もちろん進めていく上でその計画は順次修正していけばよい。

企画とは、捨てること

企画の方向性が明確になれば、逆に捨てる物も明確になる。
考えている戦略に対してマイナスになる特徴は無くさなければいけないし、
そのリソースを伸ばしたい特長の側にリソースを割かなければいけない。


選んだ結果に対して不要な物を捨て、最適化できれば商品の企画は自ずと決まってくる。
ここでの切り口で企画担当の個性が出てくる。
製品のスペック一点突破を狙う人もいれば、面白い着想で切り込む人もいるし、
業界のプレーヤーが少ないなら特注みたいな機能を盛り込む人もいる。


自分は企画屋としてはあまり面白いタイプではなくて、
「高機能になってしまった業界で汎用機を出す」という戦略が多い。
高機能・高価格競争を業界でやった結果、ユーザーの要求価格・精度を満たす安価なラインナップが無い業界がある。
そこに低価格でそれなりの商品を出す、という戦略。
例えばパソコンが高機能になりすぎてしまった時にEeePCネットブックという市場を作ったり、
携帯電話が高機能になりすぎたときにらくらくホンが売れたり、そんな感じ。

EEEpc stroll / notfrancois


自分の立ち位置と競合が分かっていれば、出てくる企画案はそれほどズレないはず。
逆にここでどれだけ視点を引いて、新しい発想ができるかが大切になる。
とにかく常識や前例にとらわれずにアイデアを出して、そのアイデアのうち自分の立ち位置に合うものを抽出すればよい。
ここまで来ると「発想法」ブレーンストーミングのやり方」といったライフハックが役立てられるので
色々なやり方や資料を読んでやってみればいいと思う。