「魔人探偵 脳噛ネウロ」最強伝説
松井優征というマンガ家の「魔人探偵 脳噛ネウロ」(以下「ネウロ」)が素晴らしい。
たまたま売っていたのを全23巻大人買いして、久しぶりに読んだんだが、やっぱりいいわ。
ということでたまには熱く語ります。
(いつも通り?)
ネウロとは?
- 作者: 松井優征
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/07/04
- メディア: コミック
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週刊少年ジャンプというと
- 正統派少年マンガがメイン
- 週ごとのランキング形式で、よほどの人気作家・人気作品でなかれば長いストーリーは難しい
という特徴があるが、その中において
- 少年マンガにあるまじき残虐描写・救いのない悪役
- 23巻までの一貫したストーリーと、それで「完結」した潔いマンガ
という完全な逆ベクトルのまま突っ切った、かなり珍しいマンガ。
主人公?は「謎を食べる魔人」ネウロ。
魔界の謎を食べ尽くしたので、人間界で謎を探すためにやってきた。
そこで探偵(の助手)として、謎を探し、その謎を暴くことで空腹を満たす。
・・・というのがあらすじ。
もう、このあらすじを見て面白さが全然伝わらないところがむしろこの人の魅力。
圧倒的なキャラクター
ネウロに出てくるキャラクターはいちいち味がある。
元々作者がギャグマンガ家の元でアシスタントをしていたので、極端なキャラクターを作るのが得意なのかもしれない。
作者も「画力で他作家に勝てないぶんオリジナリティで勝負しようと心がけている」と答えているし、
極端な絵柄で下手さを誤魔化していると見られている節があるが、そんなことは無いと思う。
絵は連載の中で急激に上達しているし、味のある登場人物ほど、見た目のインパクトは強くない。
「内面」のキャラクターが良く作られているという方が正しい。
そして、キャラを描いていくことで作者も成長する様子が分かって面白い。
1巻(至郎田シェフ)、6巻(アヤ・エイジア再登場)、11巻(HAL)・・・
あたりで心理描写のレベルが格段に上がっている気がする。
程よい絶望感
最初は探偵の日常を描いていた作品が、後半は圧倒的な敵との戦いに突入していく。
この流れはジャンプのマンガでは良くあること。
やはり戦いを描くには、相手が強いほど戦いがいがある。
ネウロの悪役の「絶望感」は凄くそのバランスが素晴らしい。
他のマンガで、「あぁ、こりゃムリだ」という程よい絶望感を与えてくれたのは
ベルセルク13巻、「蝕」のシーン、
ベルセルク (13) (Jets comics (647))
- 作者: 三浦建太郎
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1997/03
- メディア: コミック
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- 作者: 諫山創
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/03/17
- メディア: コミック
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- 作者: 荒川弘
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2010/11/22
- メディア: コミック
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- 作者: 福本伸行
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2005/12
- メディア: 文庫
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これ並の「絶望感」がネウロにはある。
そして、「悪」は「悪」。
救いはない。
少年誌でそれを割り切って出してしまうところが凄い。
北斗の拳と見まごうほど人がばっさばっさ死ぬし、その描写もしっかりと描く。
(悲鳴だけを描くとか、血しぶきだけを描くとかの間接的な表現はしない)
どれぐらい救いがないかっていうと・・・そうだな・・・
ウシジマ君ぐらい・・・?
- 作者: 真鍋昌平
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/07/30
- メディア: コミック
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そして
そして最後には「人類とは」という普遍的な話に行き着く。(少年マンガなのに!)
やっぱりしっかりとプロットから作り込んだ作品は、そのテーマに行き着くんだと思う。
鋼の錬金術師は「生きるとは」だったし。
とにかく、良くできた作品です。
ということで気になった人は、さぁ、ここから大人買いレッツゴー!
魔人探偵脳噛ネウロ 1~最新巻(ジャンプ・コミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 出版社/メーカー: 集英社
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一コマぐらい写真撮ってアップしても良いのかね、宣伝になるし。
というか最後の敵の名前自体がネタバレなのでそれも出せないとか。紹介って難しい。
折角大人買いしたのに・・・