僕の商品を「先行予約」してください
ボードゲームの製品化に、現在挑戦しています。
カードゲーム「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」製品化プロジェクト
ところが何人かに話をした所、どうも仕組みが伝わっていないようです。
そこで仕組みについて改めて解説します。
「先行予約」という仕組み
今回「クラウドファウンディング」という仕組みを使っていますが、新しい名前のため、「よく分からない」「難しそう」と思われる方も多いようです。
そこで、言い換えてみました。
ボードゲームを商品化するので、「先行予約」をお願いします。
予約数が少なければ製品化しません。(予約したお金も支払い不要)
これでどうでしょう。
色々と語弊も誤謬もありますし、この方式に則らないクラウドファウンディングもあります。
しかし、今回の自分の件については、ほぼこれでイメージが伝わると思います。
「製品型」クラウドファウンディングの流れ
今回のように製品化を目指すクラウドファウンディングは「製品型」と呼ばれます。
特徴は仕組みが分かりやすいこと。
「お金を払う」→「商品が手に入る」 なので、「予約」と変わりません。
ただし、一般的な予約との違いをまとめると、次のようになります。
- 予約が集まらなければ製品化されない
- お金の支払い・製造開始は、プロジェクト終了以後
- 予約(支払い)が成立しても、製品化が遅れたり、失敗することがある
「1」クラウドファウンディングの一番の特徴ですが、規定の金額が集まらなければプロジェクトは「失敗」となり、なかったことにされます。
申し込んだお金も支払う必要はありません。
そのため「2」支払いも、プロジェクトの成功が確定する、プロジェクト終了後になります。
そしてもう一点、「3」について。
悪いニュースなので余り触れられませんが、いざお金が集まっても製品化に失敗することもあります。「試作では成功したけど、量産化に失敗した」というパターンです。また、予想以上に申し込みが来て、量産が遅れることは良くあります。
クラウドファウンディングにおいて、「支払う人」は「顧客」ではなく「出資者」ですので、このような失敗も「投資の失敗」として受け入れる義務があります。
もちろんプロジェクトの主催者は製品化を成功させるべく努力する義務があります。今回はボードゲームで試作もできているので、「製品化に失敗する」リスクは考えにくいのですが、複雑な電化製品では失敗することもあるそうです。
プロジェクトを主催している側からそうした悪い情報を積極的に出したくありませんが、そうした知識を持って投資して貰いたいのも確か。そうした「悪い面」について書かれた記事を紹介します。
「現代のパトロン」クラウド・ファンディングの落とし穴 | 瀧口範子 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
なぜCAMP FIREなのか
今回クラウドファウンディングを使うにあたり、「どのクラウドファウンディングを使うか」を考える必要がありました。
日本だけでも10以上、世界では数十、下手すると100以上のクラウドファウンディングがあります。
日本でも「寄付型」「社会貢献型」など変わったものも多い中で、やはり「製品型」かつ最大規模のサイトが「CAMP FIRE」でした。
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)- クラウドファンディング
そして世界では、KickSterter。プロジェクト数・集金力・ユーザ数全て圧倒的です。
今回のプロジェクトでも、「なんでKickSterterにしなかったの?」という質問を何度かいただきました。
正直、お金を集めるだけならKickSterterの方が良かったと思います。
世界の人が見てくれますし、今回のような「和風」というテイストを喜んでくれる人もいるでしょう。
しかし、「日本でボードゲームを普及させたい」「日本でクラウドファウンディングをもっと盛り上げたい」という思いからは180°離れてしまいます。
Kicksterterは英語のみ。恐らく皆に紹介しても「何が書いてあるか分からない」「出資方法が分からない」となったのではないでしょうか。
ならば日本のクラウドファウンディングで成功を目指し、多少なりともそれを盛り上げる動きの一端となれればと考えました。
これがCAMP FIREを選んだ理由です。
CAMP FIREの良いところ・悪いところ
CAMP FIREに応募して、いくつか気付いたことがあります。まだプロジェクトの始まった所ではありますが、他の方への参考になればと思いますので発信します。
CAMP FIREの良いところ
よく言われるのが「CAMP FIREのマージンが高い」というお話ですが、そんなことはありません。
なにより、彼らは良くやってくれます。
原稿を出せば問題のあるところをチェックしてくれて、改善案も出してくれます。
「何曜日に人が増える」
「こういう情報を出資者は知りたいはず」
(画像はイメージです)
そうして改良することで、紹介ページも良くなったと思います。
決してプレットフォームだけを作って、何もしていないわけではありませんし、その手間を考えればプロジェクトが応募性になっているのもさもありなんと思われます。
CAMP FIREの不満
CAMP FIREの不満の一番は「スマホ(携帯)サイトがないところ」。スマホでは非常に見にくい・操作しにくいデザインが散見されます。
日本では既にスマートフォンでのサイト閲覧数の方が多いはずなので、日本初のサイトであれば、その辺には対処していただきたいところです。
みんなクラウドファウンディングしようよ!
それにしてもCAMP FIREを見ると、うちのような実績のない個人のプロジェクトが少ないことに気付きます。
世界に名だたる「コミックマーケット」をはじめとする同人作家の多い日本は、こうした自作市場を沢山抱えているハズです。
「こんなものを作った(作りたい)けど、お金が無くて量産できない」
「こんなものを、買ってくれる人がいるか知りたい」
そんなニーズを、実際に売り出す前に確認できるのがクラウドファウンディングの魅力です。
今回クラウドファウンディングを始めることで、奈良の地方にいながら、日本中に情報発信をして、東京はじめ他の地域の方からも応援・ご協力頂く事ができています。
こんな事例を、もっと増やしていければ面白いなと思います。
ということで、繰り返しになりますがプロジェクトは進行中です。
期日は「2014/09/17 0:00まで」。
なにとぞ出資、いえいえ、先行予約のほど、よろしくお願いいたします!
カードゲーム「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」製品化プロジェクト
いいことも書いたけど、クラウドファウンディングの主催側は精神的には結構キツイので、そこはご注意を。
胃に来ますよ、胃に!