ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム・3Dプリント作品・3DCG制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

アリエッティを、ゲーム化してください

アリエッティ、面白い。
突然ですが。


映画はあんまり見ないし、深い見方が出来る人間でもないので映画評はしないです。

借りぐらしのアリエッティ [DVD]

借りぐらしのアリエッティ [DVD]

借りぐらしのアリエッティという作品がどういう寓話を持っているとか、
原作に対してどういうアレンジとしているとか、そんなのはどうでもいいっす。
ただとにかく一点。
人間に見つからないように、何かを「借りてくる」行為、これがアツイ!
やってることは結局はコソ泥なんだが、作中ではこの行為を「借り(狩り)」と言っている。


うちの子供はアリエッティを一度見て以来大ファンで、テレビで録画した物を何度も再生している。
子供にとっては長い作品なので、見ているのはもっぱら最初の「借り」のシーン。
やっぱりここが楽しいらしい。
こういう、子供が直感的に楽しいと思うことって、大事だと思うんですよ。結構。

「借り」の魅力

アリエッティの身長は10〜20cm程度?
10cm強に見えるんだが、持つ物の大きさが微妙にスケールが合っていないのはまぁ、ご愛敬なのか。
とにかくその大きさの側で見ると、棚は断崖絶壁だし、人間は200m級の巨人になる(計算合ってる?)
こんな環境の中で、見つからないように動いて、目的の物をもらってくる。
アイテムはそうして奪った物や、転がっていたもの。


アメコミ的な圧倒的なパワーを持つ主人公というのも魅力があるが、
スパイ物の映画に古くから人気があったり、ルパンやネズミ小僧というキャラクターがあるように
隠れて行動するスパイや忍者にも、魅力がある。
アリエッティの面白いところは、本当の日常の空間を、幽霊やお化けを使わずに
魅力的なエンターテインメントにしてしまったことだと思う。

アリエッティはゲームに最適!

圧倒的に強大な敵に立ち向かっていく、というと人気のモンスターハンターがある。
モンスターハンター3G
隠れて行動するのはメタルギアソリッドや、天誅シリーズがある。
メタルギア ソリッド HD エディション天誅 4
敵であるところの人間の巨大さは、マンガ「進撃の巨人」を彷彿とさせる圧倒的な存在感がある。
進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)
なんだか、そのままゲームにしたら・・・と思うとドキドキしないだろうか。


ゲームにするにあたっての料理の仕方はいくらでも考えられる。
お母さん(これがまたとにかく使えない!)の依頼で「借り」に行く。
「砂糖をとってきて」「糸が欲しいの」とか、そんなもの。
ある程度ミッションをこなすと、家から出ざるを得ない事情が出来て引っ越しをする。
引っ越しも家族を守りながらの移動がミッションになるし、
家が見つかるまでの野宿での「狩り」は普通にモンスターハンターだ。
で、引っ越した先で新たなミッションをこなす。
ストーリー型にするとミッションの選択の自由度が狭くなるのなら、
屋外・屋内で別の家族ということにして、自由に選べるようにしても良い。

ライセンスゲームはつまらない、という「伝統」

ところが伝統的に、ライセンスを受けたゲームはつまらないというのがゲームの「常識」
原作を忠実に再現しようとする余りゲーム性を損なったり、
別のゲームにキャラクターの顔を載せ替えただけのようなものもあった。
そもそも、元々利益を出すのが難しいゲーム業界で、ライセンス料を払うと開発費を強烈に圧迫するのは当たり前。
少ない開発費で面白いゲームを出そうとすると、どうしても既存ゲームの焼き直しで・・・
と考える開発者の発想は分からないでもない。


これを防ぐにはゲームをシリーズ化して、ある程度安定した収益が出るようにしなければいけない。
それを行っているのがNARUTOドラゴンボールのシリーズだろうか。
NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームジェネレーションドラゴンボールアルティメットブラスト
まぁ、アレが面白いかは別として。

ゲームも大好きな原作者が、かなりの時間を割いて関わったゲームなら面白い。
そんな希有な例はベルセルク
面白いのに、ドリームキャストで発売という時点でもう・・・
ストーリーは完全オリジナル。キャラクターデザインは作者が書き下ろし。
武器の動作も原作を再現。かなり楽しめた。

ベルセルク 千年帝国の鷹篇 喪失花の章

ベルセルク 千年帝国の鷹篇 喪失花の章


個人的にはアリエッティの舞台設定は秀逸なゲームだと思うので、
本音を言えば無理にライセンス許諾を得なくても良いとは思う。
「生活空間の中で小人になって人間から隠れるゲーム」なら別に著作権の侵害にはならないだろう。
ただ、出来ればライセンス化して、映画の続編をゲームの切り口でやれば面白いのになぁと思う。
アリエッティ The 3rd. 今度の舞台は大都会?!」
みたいな。
なんかタイトルだけでも娯楽超大作な雰囲気が出ない?


メディアミックスによるシリーズ化の雄と言えばカプコン
でもゲーム性としてはカプコンよりFROM SOFTWAREあたりに作って貰う方がテンポの良いゲームになるか。
ちょうど重鉄騎が発売されるタイミングなので、
重鉄騎のコンビで今度は是非アリエッティを作って下さい。

重鉄騎

重鉄騎

コンセプトも分かりやすいし、誰に話しても「それは是非やりたい」と言って貰える。
なかなか面白いと思うんだけどなぁ。