ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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PlayStation4・1:来年発売の噂

PS4(PlayStation4)の噂。
噂というか何というか。

リンク → プレイステーション4は年内に生産開始・2012年発売? (台湾発)

記事では「本体は保守的な強化+インターフェース部分で革新」となっているけど、本当にそうなるのかな。

そもそもPlayStation4が今、必要か?

ゲーム機を「据え置き機」「携帯機」とすると、据え置き機は苦境に立たされている。
そじの理由は前にも書いたが、ゲームセンターの衰退ととても似ている。


据え置きゲーム機は他の方法で実現できないゲームができる、「フラッグシップ」としての役割がある。
「他の方法」とは携帯ゲーム機や、パソコン。
ところがハードの機能向上により、「据え置きゲームで無ければダメ」というジャンルがどんどん狭くなっている。
現状のPlayStation3やX-box360にしても、両機種、さらにはパソコンのダブル・トリプルプラットフォーム開発が当たり前になっている。
これはパソコンのハード性能の向上だけで無く、
それだけ高機能なゲームになると開発費用が高価になるため、一つのプラットフォームでは回収できないという事情もある。

Com hem HD box, PS3, PAL Xbox, NTSC Xbox, Gigabit switch / mroach


こうなるとハード(基本性能)だけでの差別化が難しくなる。
そこで各社が力を入れているのが体感ゲームの高機能化」という部分。
これがWiiであり、Kinect
体感部分は真似がしにくいという点と、それ自体が付加価値なのでゲームグラフィックなどの開発はそれなりで良い、という事情がある。
そしてそれが現段階では成功している。

PlayStation3のすごさ

ところで今考えると、PlayStation3というゲーム機は本当に凄い。
発売当時の最先端技術を駆使して作り上げることで、今でも最先端のハードウェアとして十分戦える性能を持っている。


例えば3D対応
発売当初には影も形も無かった3D テレビに対して、PlayStation3は対応できる。
それだけのパワーを持ったCPUを搭載していたということ。
先日取り上げたtorneにしてもそうで、当時地デジレコーダ機能を搭載することは明らかに考えていなかった。
それが簡単な外付けハードでチューナーだけで無く、レコーダとしても使えてしまう。
この辺の対応力、汎用性はすばらしいと思う。

Gran Turismo 5 / Shane's Stuff


惜しむらくは安全性を重視してハッキングに対して意固地になってしまったこと。
今回の流出事件はSONYのサーバの問題だが、ハッカー達の反発を招いたのはPlayStation3へのハッキングをSONYが禁止し、法的措置を取ったこと。
PlayStation3は当初Linuxのインストールも可能と柔軟性が高かったが、決済機能を内蔵するなどクラックされると非常に危険という面もあった。
その辺の舵取りは難しいが、SONYの対応はまずかった。

PlayStation4とは何か?

PlayStation3「高機能ゲーム機」と思っている人が多いと思うが、実は当初コンセプトはちょっと違う。
PlayStationPlayStation2は明らかにゲーム機だが、
PlayStation3は当初「リビングパソコン」「ホームコンピュータ」という位置づけも狙っていた。
これは発売当初のSCE社長兼CEOの久夛良木健氏の発現からも見て取れる。
ただしその「ゲーム機では無い」発言はゲーム業界の大きな反発を招き、
ゲーム事業の赤字とも相まって社長は交代、続投した平井社長は「これはゲーム機」と明言し
PlayStation3はゲーム機としての販促策に突っ走ることとなる。

ps3 / drdemento


ではPlayStation4の目指す物は何か。
パソコンや携帯ゲーム機で高機能なゲームもできるし、手軽な物ならネットで無料で遊べる。
その時代に据え置きゲーム機は「ゲーム専用機」であるべきか?
これは市場性と併せてとても難しい問題になる。
高機能なハードウェアと通信のプラットフォームとなる可能性を持っているので、
PlayStation4「リビングパソコン」としての性能を十分に持つことになる。
個人的にはPlayStation3のコンセプトは大好きだが、市場には未だに理解されていないし、ややこしい機器は売れない。
PlayStation4はやはり「ゲーム機をベース」にするべきだと思う。
しかしPlayStation3のような、ソフトウェアのアップデートによる機能拡張の余地は残すことで将来に備える事ができれば一番良い。
PlayStation3の当初コンセプトでは「余ったCPUパワーでタンパク質の解析もできます」などと「+α」の部分に力がかかりすぎていた感は否めない。
まずはゲームで足下を固めてから、+αに展開する。
torneで成功したそのスタイルを継承できれば、夢が広がる。

発売予測

ということでPlayStation4、記事では2012年発売となっているけど、
PlayStation3の新しい外部機器で対応できる可能性もまだまだあるので、すぐに新機種が必要とは思わない。
PlayStation4は無線通信規格と密接に関係した商品になるのはまず間違いないと思う。
屋内の近距離無線通信の規格が固まらないと、PlayStation4は開発できないんじゃないか。
となると来年に規格が決まったとして、2013年後半発売。
スケジュール的にはその辺が現実的じゃ無かろうか。

Google NFC tags / mac morrison


もちろんSONYPlayStation2でDVD、PlayStation3でBDを普及させようとしたように、
ハードの出荷台数を武器に規格をデファクトにしにいくという戦略をとっている。
その意味では規格が決まる前に、先行でPlayStation4を出すことも考えられるけど、まだちょっと早い気がするなぁ。
明日はPlayStation4が出るならどんな物になるか、考えてみる。