ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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鬱について - 1:オレが鬱になりました

自分も家族も鬱的な症状が出たことがあり、友人に精神科医がいたりとなにかと精神疾患には縁があるらしい。
最近は鬱になった人の本も増えているので、以前に比べればだいぶん理解もされてきていると思うが、
自分の体験を、自分の言葉で話すことが何かの役に立つかもしれないので、ちょっと書いてみる。


クローズドな掲示板や一部の友人には話をしていたが、オープンにこの件を書くのはこれが初めて。
鬱で無い人には「こんな風になるんだよ」というのを、
鬱の人には「こんな人もいます」「こんな風に直りました」を知ってもらえれば。



ちなみに医者には「反応性鬱病と診断された。
本当の鬱病では無く、短期間に強いストレスがかかることで鬱と同じ症状になっている、とのこと。
ただ、周囲の人を見たり、聞いたりしていると鬱病」「適合障害」「躁鬱(双極性障害)」
などの本質は同じじゃ無いかと思っている。
結局はストレス性の精神疾患で、その発現が違うだけじゃ無いかと。
そこでこのブログではそういった精神疾患の総称として「鬱」という言葉を使う。
「そんなの鬱の症状じゃねぇよ」とかはちょっと置いて読んで頂ければ幸い。

自分が鬱になったとき

今考えると二年弱前からおかしくなってきていた。
原因は色々。
ただ、共通しているのはストレス
人間も動物なのでストレスがあるとまず逃げようとする。
それが逃げられないと体と心の動きにズレが生じ、それが臨界値を超えると鬱なりパニックなりの症状が出る。
これが精神病の解釈。
実際なってみると、この「逃げられないこと」が発症に重要なポイントだと思う。
逃げたくて呼吸が荒くなり、動悸がするが逃げられない。
この積み重ねが臨界を越えたときに、周りにもはっきり見える形で発症する。


結局、一年半程前、会社でぶっ倒れて救急車で緊急搬送された。
文字通りぶっ倒れた。
視界が暗くなり、直立不動の姿勢で真後ろに倒れた。
ただ、認識としては「倒れなくなることもできるけど、もういいや」という「自分の意志で倒れた」感覚がある。
あとで精神科医の友人に聞くと、これは典型的なパターンらしい。
「自分の意思で逃げた」という認識があるが、この「逃避」に至る時点で本当は精神的な限界を超えているとのこと。
脳が整合性を取ろうとして、そういう認識を取るみたい。
でも、感覚としては「自分から逃げた」という意識があるので、「自分が弱いから逃げた」という後ろめたさが残る。
鬱になった人は自分を責める言動を良く行うが、倒れるときでも後悔しながら倒れている、と言うことを知って貰いたい。


結局入院はその日だけで済んだけれども、仕事を続けるのは厳しく一ヶ月休養、その後も調子が悪くそれから半年程で退職。
そしてさらに一ヶ月半ほど休養して、転職して現在に至る。
鬱、と書いているが他の鬱の方とは症状が違うと思うし、復帰までの期間とか見てもオレの症状は軽かったんだと思う。
だから「これが鬱」というわけではなく、あくまで一例と捉えてもらえれば良いと思う。