ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム・3Dプリント作品・3DCG制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

資料作成のテクニック

資料作成について話をしているので、今日はそのテクニックについて。
教科書じゃなくてブログなので、プロから見たら邪道どころか普通に怒られる方法を書こう。
自分流資料作成術のテクニックは二つ。

  • 目次は作らない
  • 作ったものを忘れる

目次はつくらない。

プロにこんな事を言ったらぶっ飛ばされそうだが。


プロが資料を作る時、ボリュームが大きい時ほど最初に時間をかけて目次を作る。
だから「最初に目次を作ろう」とどの本にもかいてある。
でもやったことがあると分かるが、これって実はめちゃめちゃ難しい。
何度か資料を作った経験がないと、実感のある目次作りなんてできないと思う。
自分でも目次から分量を読めるようになったのはつい最近。
それまでは過去の資料から目次を持ってくるか、目次通りに書いて、結局直すという繰り返しだった。
まぁ、そんなこともあって今ではオレも目次から作りますがね。
最初からは難しいんじゃないかと。


慣れるまでは目次ではなく、「下書き」をすることをお勧めする。
とにかく手を動かす。
資料作りではMECE(ミーシーもしくはミッシー、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」が求められる。
要は「モレなく、ダブりなく」ということ。
こんなもん、最初からできるんならプロになったらいい。
とにかく書いていって、
「よく考えたらこの項目がどこにも書いてない」
「これはこっちの方がいいかなぁ?」
「これ、二箇所に書いてるなぁ」
とどんどん自分で気づいて直していけばいい。


そして、細かく修正するのではなく、おかしいと思ったら「最初から」書き直す。
細かくつぎはぎを当てていくと、特に慣れないうちは資料の全体像がどんどん支離滅裂になる。
さっさと最初からやり直した方が早いし、一貫性のあるものができるので完成度も上がる。
ここで「一度作ったものがもったいない」となる人が多いから、なかなか資料の完成度が上がらない。
面倒でも最初からやり直す。
というか、下書きはやり直すつもりでとにかくスピード優先
丁寧に書いたってあとで書き直すんだからもったいないだけ。
この辺でも、前に書いた「資料は10回書き直す」という考え方が効いてくる。

作ったものを忘れる。

資料は分からない人向けに書く」と書いた。
資料でも小説でもそうだが、それを読んだことがない人向けに書く。
当たり前だが。
でも、書いているとそれを忘れてしまう。
自分で書いているとどんどん自分の世界に入って、自分が分かるように書いてしまう。


そんなときには、いかにフラットな目で、自分の書いたもののことを「忘れて」読み直せるかが重要になる。
「この文章はこういう事を伝えたくて書いたから必要」
と思っても、読む側からしたらそんなもん知ったこっちゃない。
要はその文章が読みやすいか、わかりやすいかだけだ。
そんな書いたときの気持ちを忘れて読めれば、読者に近い目で読み直すことができる。


でもどうやって忘れるか?
「よし、じゃ今からこれを初めて読む気持ちで読み直そう」
と思っても人間なかなかそんな都合良く忘れることはできない。
やっぱり基本は時間を空けること、他のことで頭をいっぱいにすること。
具体的には、例えば他の仕事をやるとか、休んで翌日にみるとか。
出典が調べても出てこなかったけど、寝るときよりも風呂に入る方が物事を忘れるらしい。
風呂に入ってさっぱりしたら読み直すというのは良いかもしれない。

おまけ

「忘れるために一日置くなんて時間がもったいない!」
という時には?
たとえばマニュアルで膨大な量になれば、章ごとに作業をする。
実際ボリュームの問題もあって、マニュアル制作では章ごとに作業を進める。
今日は2章、明日は3章と分割して作業すれば、同じマニュアルの仕事をしていても
「今日は2章」
「今日は3日前にやった3章の添削」
と頭を切り換えて作業できる。


また、自分が作業しない分は、その間他の人に渡して添削してもらえばいい。
これが「どんどん周りに投げる」ということ。
これを繰り返していくと前にも言った「仕事が早い」に繋がる。


ちなみにこのブログ、おおよそ2〜3日前には書き上げています。
で、投稿直前に最終直しを入れることで複数回の校正を必ず入れるようにしています。