ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

新作「BLOCK.BLOCK (ブロック.ブロック)」について

11月24日(土)~25日(日)のゲームマーケット2018秋にて、
新作「BLOCK.BLOCK(ブロック.ブロック)」を販売します。

(ブース番号 A2)

http://gamemarket.jp/game/block-block-%EF%BC%88%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%8E%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%89/

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「BLOCK.BLOCK」は自分の色のブロックを順番に積む、シンプルなゲームです。
出来るアクションは一つで、「早く積む」「バランスを取る」といったアクション性はありません。
全てのブロックを終わったら、上から見て、ブロックの数が多い方が勝ちです。

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ゲームの内容

繰り返しになりますが「ブロックを積む」だけのゲームです。
2人のプレイヤーは同じブロックのセットを持ち、順に重ねます。
ブロックの種類は7種10個。(先手のプレイヤーのみ追加駒があります)
同じ形のブロックは「続けて出せない」「同じ向きと位置で重ねられない」という制限があるので、自分の有利になるようにブロックを置きつつ、どう相手のブロックを妨害するかがポイントになります。

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最初はボード上の現在の状況しか見えていないのが、だんだんと自分や相手の残りブロックが見えるようになってくると思います。
こんな単純なルールですが、完全情報で運の要素がないゲームなので、強い/弱いが出ます。
簡単で何度も遊べるけど、実は強弱がはっきりある。
この辺、遊ぶ感覚は「オセロ」に近いかもしれません。
プレイ時間はオセロより短く、実質たった20手番なので、早ければ5分もかかりません。
(ただし結構みんな悩むので、テストプレイでも結構時間は掛かっていました)

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どんな人に向けたゲームか

私が一番尊敬するボードゲームデザイナーは「アレックス ランドルフ」氏で、その中でも「ガイスター」が最も好きな作品です。

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ガイスター 日本語版
価格:2800円(税込、送料別) (2018/11/2時点)

 

 

今でも始めてボードゲームに触れるときに最初に紹介されることが多く、私もボードゲームで遊び始めた頃に最初に知ったゲームの一つです。
始めて触れてインパクトが強かった側面はあるでしょうが、今考えても名作です。

 

その要素を簡単にまとめると以下ではないでしょうか。
「1分でルールの説明が終わり、5分でゲームが終わる。
 初心者でも楽しめるが、何十回やっても楽しい」

 

言葉にすると簡単ですが、実際にこれを実現するのは本当に難しい。
ゲームマーケットでも「『簡単だけど奥が深い』が売り文句(のゲーム)は信用するな」なんて言われますが、それだけ作るのが難しいわけです。
「ガイスター」に関して言えばプレイヤーのアクションは「駒を一つ動かす」だけ。
駒の動き方も全て同じなので、覚えることはありません。

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それでも、「良いオバケ(青駒)」「悪いオバケ(赤駒)」というアクセントひとつで何度でも遊べるのだから、見事です。

「BLOCK.BLOCK」がガイスターに並ぶ、などと畏れ多いことを言うつもりはありませんが、
 「1分でルールの説明が終わり、5分でゲームが終わる。
  初心者でも楽しめるが、何十回やっても楽しい」
少なくとも、自作で始めて、この要素を満たせたと思っています。
一番遊んで頂きたいのはボードゲームにあまり触れたことのない方。
(そういう方はこのブログを読んでいらっしゃらないでしょうが・・・)
もちろん短時間で遊びやすいゲームとして、ゲーム会でちょっとした隙間時間に遊んで頂ければ幸いです。
夢は大会を開くこと、ですが、これは実現するかなぁ・・・


負けても楽しいか

「完全情報の1:1対戦ゲーム」というと代表的なものは囲碁・将棋やオセロですが、囲碁将棋はルールが難しく、「誰でも気軽に楽しめる」とはちょっと言えないのでは?と思います。


実際、以前にゲーム中にルールが変わる「五次元将棋」というゲームを検討しましたが、そもそも将棋・囲碁・チェスのルールを全て把握している人自体が少なく、テストプレイが満足に出来ずに断念しました。

togetter.com

オセロもはっきり強弱があり初心者は上級者にまず勝てませんが、それでも子供も楽しめます。

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メガハウス ベストオセロ
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その違いは何か。
それはルールの単純さに加え、一手一手で相手の色をひっくり返す快感のためだと思います。
つまり一手一手で必ず攻撃が成功している。
ファイアーエムブレムでもぜひ見習って貰いたい物です。(古い)
「卓上ヘボコン 対戦キット」を作る際に「考えていたのはプレイヤーを褒めること」と以前に書きましたが、つまりは一手一手で快感をいかに与えるかということです。

penanddice.webcrow.jp

オセロはそれをルールの一番基本的なところで満たしています。

 

「BLOCK.BLOCK」も同様で、手元の駒は(基本的には)自分の色なので、唯一のアクションである「置く」ことが、自分の加点になります。
7種類中2種類のブロックは置き方によっては相手の点数になってしまい、それがこのゲームの重要なポイントですが、これはゲーム後半でしか発生しません。
特にゲームを始めた最初は、アクションをする度にプレイヤーを褒めるようになっています。

 

「BLOCK.BLOCK」と似た、ブロック(ポリオミノ)を積むゲームは複数ありますが、ブロックを置く際に「自分の色のブロックに繋がること」という制限を多く見かけました。
ゲームとしての戦略性を高めるためには良いのですが、プレイヤーは攻撃している快感を必ず味わえるものではなく、「息苦しさ」を覚えるよう設計している物も多くありました。
私自身はそうしたゲームは大好きですが、「誰でも楽しめる」という視点で見るとこれは違うでしょう。
ゲームを遊ぶにあたり、わざわざ困難なことを喜ぶのは、「その先にカタルシスがある」ことを期待できる、ある程度の経験がある人です。
ゲーム好きにそうしたゲームを作るのは良いのですが、ゲームをあまり遊ばない人はそうした一つ一つを単純にストレスと感じます。
このゲームを作るにあたり、特にゲームの序盤では、そうしたストレスを出来る限り排除するよう努めました。

 

ゲームには負けても、ブロックを積み、一手ごとに自分の点数を得る楽しさがある。
もちろん勝敗は別として、ジェンガを例に出すまでも無く「高くブロックを積む」ということ自体に人間は根源的な楽しさがあるようです。
とにかくそうして「快」を感じて貰う。
これがこのゲームで目指したことです。
だからこそ、ブロックでないとダメだったと思っていますし、だからこそこれだけ苦労して木工に手を出したわけですが。
(作業の大変さについてはまた後日)

 


ちなみに「置けなくなったら負け」というルールもあるのですが、これはかなりの例外規定で、普通に遊んでいれば21個のブロックはまず全て置けます。
私はオセロで遊んでいたときに、置く場所が無くなって完敗で終わるのが凄く悔しかったので、そうならないようにしました。かなり実力差があっても「10対15」等で終わるので、負けた人も「何点は取れた」という気持ちで終われるゲームと感じて貰いたいです。
また本当に実力差がある場合は、「相手が置けなくて終わらせられるか」に挑戦してみて下さい。
このパターンがあり得ることは確認していますが、実際のプレイでは見たことがありません。将棋で言う「馬鹿詰み」(わざと)でもないと厳しいので、挑戦すると面白いと思います。


私の作品では過去最高に高価なゲームになってしまいましたが、
拘った部分は悪いと思っていませんし、面白いゲームになっていると思っています。
プレイ時間が短く、簡単なゲームなので、ゲームマーケットでぜひ遊びに来て下さい。

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