ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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ドイツの連休

またドイツに行ってきました。

行ったり来たりで月の半分近く時差ボケとかもう勘弁してください。マジで。

夏休みということで、そこかしこでお祭りが開かれていたのが今回のトピック。

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日本の「お盆」のような宗教色がないので、
「いい気候だし、外で音楽でも聞きながらビールとワインを飲むか」
というノリです。

元々が観光地なので、夏は宿が一杯になるほど観光客で溢れてはいるんですが、それでも驚くほど多いわけでもない。
話を聞くと面白いことが分かりました。

 

「夏休み」の日程

ドイツの学校は、地域ごとに長期連休の日程が異なるそうです。
これで休日が分散されるので、日本のお盆のように全国一斉に動いてパンクするようなことがないと。
なるほど。

帰省ラッシュ@TOKYO駅 / take4_67

では働いている人は?

働いている人はもっと自由で、そもそも「夏期休暇」が会社にないようです。
有休を貯めて、どこかでドカンと「私はここからバカンスです」と取ってしまう。

だから5月に連休を取る人もいれば、ある人は毎年年末~年始にドカンと休みます。
ちなみに年末の「クリスマス休暇」だけは全国共通でみんな休むので、12月に連休を取ると、そのままクリスマス休暇に入り、年初に繋がり、結果二ヶ月ぐらい完全にオフになります。

正直、スゲー困る。

 

もう一つ、ドイツでは体調不良で休む「病気休暇」はいわゆる有休とは別です。

だから「日本で年間の有休取得数が9日で、他国では何日」と比較する場合、その精度面まで考えて比較する必要があります。

 

日本人は働き過ぎ?

では日本の場合はどうか。
日本の場合、良く指摘されるのは「祝日が多い」ということです。
年間の祝日(振替休日や国民の休日を含む)は年間16~17日程度。
(カレンダーにより15日~19日ぐらいまで前後するようです)

これに正月・お盆・GWの調整で合計6~7日は追加される会社も多いでしょう。
とすれば、年間23日程度、「みんなが一斉に休む日」があるわけです。

日本の場合は「有休を使う」という概念がまだまだ浸透していないためか、
「祝日が増えると嬉しい」という感覚になりがちですが、これこそ日本のレジャーを停滞させている一因ではないでしょうか。

 

レジャーは基本的に設備産業のため、稼働率が重要です。

ディズニーランド / atk1983

みんなが一斉に休むと、レジャー産業の稼働率に大きな波ができます。
これをカバーするためには、繁忙期に一気に稼げるように価格を上げることになります。

もちろん花火大会のように、何万人を一気に集めてドカンと目立つイベントもいいと思いますが、

花火 / hktang

ドイツで誘って貰った地元のお祭り(fest)は裏山に5つのステージを設けて、
それぞれ違うテイストのステージを流し、参加者は適当に屋台でつまむ、という
なんとも緩い、自由なお祭りでした。

 「メインステージ」という概念もないので、「ビールの出張屋台やります」がむしろメインなのかも。

参加料は2ユーロ(270円ほど)。
大したイベントではないかもしれませんが、それでも入場制限を設けるほどの入りで、それを5日間やるそうです。
近所では毎週のように別のイベントがあり、好きなものに参加するとのこと。

それだけイベントがあることより、それだけみんなが参加する(参加できる)社会構造の方が大事という気がしました。

 

連休をずらすメリット・デメリット

日本で「うちはお盆に仕事します」と言っても難しいかもしれませんが、それが浸透するといいなと思います。

ドイツは歴史的に複数の国の連合体のようなものなので、「地域ごとにカレンダーが違う」という仕組みが受け入れやすいのかもしれませんが、日本でできないということもないと思います。
あと、ドイツの夏休みは宿題がないそうです。
「だって、夏休みだから、休むためのもんでしょ?」
と言われて、ちょっと反論できませんでした。
だから「8月31日に急いで宿題を片付ける」といっても、複数の意味でドイツ人には理解されません。

そうして休みがずれて、レジャー施設の稼働率が上がれば利用費も安くなり、
日本人ももっとレジャーにお金を使うようになるんじゃないでしょうか。
問題は「日程を限定したイベント」。
花火大会や夏祭りは、ドイツを見習えば開催数を細切れにし、増やす事で対応できそうです。
しかしそれができない、一回しかないイベント、例えば「春・夏の甲子園」。
これなんか、もう無くせばいいと思いますけどね。
甲子園 / ryosalem

それか参加するときには選手だけ学校を休ませればいいわけで。

「部活動」という概念も世界的には珍しいそうですが、「部活動に強制参加(これは学校に依りますが)」「教師が顧問を兼任」「甲子園に行ったら他の生徒も応援に参加させられる」等々。

それにしても甲子園には日本の学校の悪い面が色々凝り固まって出ている気がしてなりません。