ドイツのオモチャ屋事情とボードゲーム
ドイツのオモチャ屋事情とボードゲーム
ボードゲームを語るのに避けて通れないのはドイツ。
「ドイツゲーム」なんて言い方もあるぐらいです。
ドイツではデパートのオモチャ売り場、街のオモチャ屋さん、本屋の一角、とにかくいろんなところでボードゲームを当たり前に売っています。
本屋の一角にこれだけのゲームがあるなんて、羨ましい
ただしコミックは全然見当たらなかったので、そっちは日本がとんでもない品揃えだと分かります。
でもそんなたくさんあって、どうやって選べばいいの?
そこでボードゲームには、大体こうしたマークが付いています。(前回も紹介しました)
パッと見て、どこの国の人でも理解できる。デザインとしても素晴らしい。
他民族・多言語が当たり前のヨーロッパならではの工夫です。
いちおう説明すると、左からこの順になります。
- 対象年齢
- プレイ人数
- ゲーム時間の目安
対象年齢は正確で、ゲームに慣れたうちの娘で年齢-1歳ぐらいで遊べる感じ。
ボードゲームに不慣れなら、+1歳ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
逆に3歳~、とかのゲームは大人には奥が浅すぎるので、大人同士で遊ぶなら少なくとも8歳~のものが無難です。
ゲーム時間は「ゲームに慣れた人間がプレイしたときの時間」です。
初めてやる時はこれの1.5~2倍ぐらいでしょうか。
プレイ時間が1.5時間を超えるものは結構疲れます。
逆にプレイ時間20~30分までの物は一回では物足りず、何回か繰り返しやってちょうど良いぐらい。
こうして年齢やプレイ時間が、購入の一つの判断材料になるわけです。
またメーカーによってはこんな表記が付いていたりします。
それぞれ左から
- 運
- テンポ
- 会話(ゲームでお互い話をしたりすることがあるか)
- 技術(技術に重視されるか、つまり上手い人が勝つゲームか)
- 創造力
- アクション(ゲームに動きがあるか)
の要素を5段階で表しています。
例えば人生ゲームのように運任せなら「運」の要素が大きくなります。みんなで集まってわいわい騒ぎたいなら、「アクション」が多いのが盛り上がります。そうして「遊ぶ場の雰囲気」にあわせた選択もできる訳です。
そんなドイツのオモチャ屋さん
ではそんなドイツのオモチャ屋さんではどんなものを売っているのか。
日本にもあるようなボールや水鉄砲は置いておくと、やたら「自作」が多い印象を受けます。
そして対象年齢が高い!
例えばこちら。
ブレブレですいません。一面が鉄道模型とジオラマ関連です。
(ちなみに見た限り全てHOゲージ)
そしてラジコン。
でかい。
ラジコンにも「拡張部品」とか売ってます。
農業機械の収穫部分とか、木材の運搬トレーラーとか。1/35サイズで。
なんだろう、どういうニーズなのか。
そしてフィギュア。
よくわかんないけど、たぶんドラゴンも売り物です。
だって城壁も売ってるし。
日本ではフィギュアはフィギュア単体として売られている印象があるけど、ドイツじゃこれでゲームをするのか、ジオラマでも作るのか。
なによりこれがマニアックな専門店でもなく、町中の普通のデパートというのが凄い。PlayStationやWiiの代わりにこれを置いてるわけだから。
前に聞いた話じゃ、「日本の漫画」カテゴリで、ドイツで一番売れているのは「漫画の書き方」らしい。
それも自作か、ドイツ人!
そんなドイツ人なので、ボードゲームも自作するのか、サイコロやゲームの駒も普通に売ってます。
サイコロったって普通の点が打ってる奴だけじゃないです。
数字、色、十面、エトセトラ、エトセトラ
何度も言うけど、これ、町中の普通のデパートですから。
どこのお店もこんな感じ。
日本だと東急ハンズでもここまで揃えてるだろうか。そらもう、裾野が段違いだわ。
というわけでゲーム人口だけでなく、恐らくはゲーム製作人工も段違い。
おそらくはそういう気質が、誰でも気軽にゲームを作れる木と紙のボードゲームにマッチしているんだと思います。
それが、ドイツ流。
ドイツ出張に併せて数時間歩いただけですが、それでも日本との違いと堪能、というか痛感した、この出張でした。