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ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

悪の組織は失敗した幹部をどう処置すべきか

ネタ

理想の上司の上位はドラゴンボールの「フリーザ」、
というのが以前ネタで挙がっていた。

ドラゴンボール―完全版 (20) (ジャンプ・コミックス)

ドラゴンボール―完全版 (20) (ジャンプ・コミックス)

理由を並べると以下の通り

  • 敵であろうと優秀な人材はスカウト
  • 弱い部下には武器を与える
  • ダメージ回復にはメディカルマシーンと福利厚生完璧
  • 部下相手にも敬語を使う
  • 現場主義で的確な判断をする
  • 優秀な人物には失敗しても挽回のチャンスを与える
  • ラディッツみたいな雑魚部下でも名前と顔をきちんと認識している


確かに敵にも敬語で接してたし、礼儀正しい。
あと、これ以外では「権力ではなく、自身が圧倒的な戦闘力を持っている」
というのも大事だと思う。


ビジネスで考えると、自分が圧倒的な交渉力があるのに
きちんと組織体系にして部下に権限委譲を進めているということだろうか。
惑星を滅ぼすような大きな決断も自分で行い、そのような非情な判断については自身が手を下す。
うん、確かになかなか理想の上司だ。
(彼らに「非情」という概念があったかは兎も角)

挽回のチャンスは与えるべきか

ところでこの「理想の上司の理由」で気になったのが「部下にも挽回のチャンスを与える」ということ。
色々な「悪の組織」があるが、失敗した部下・幹部をどう扱うかは作品によって様々。


フリーザ基本的に寛容。
(原作では、部下で殺害したのは裏切ったベジータのみ)
戦隊物は記憶の限りでは一般的には寛容、というイメージがある。


個人的には悪の組織ってのは慢性的な人材不足が多いと思われるので、
特に幹部級は下手に首を切ると即、組織の弱体化に繋がる。
そのため、組織に対して反抗的な意思がある、あるいは害になるのでなければ
なるべく雇用を維持するのが正しいと思う。

エクセル・サーガ 27 (ヤングキングコミックス)

エクセル・サーガ 27 (ヤングキングコミックス)

※人材および資金不足のため、いくらなんでも雇用を維持しすぎな例

失敗したら配置転換、が正しいのでは?

ビジネスにおいては比較優位という考え方がある。
これは、能力が低い人が付加価値の低い仕事を行うことが全体のパフォーマンス向上になるというもの。
単純な例で言うと、人による作業時間や完成度の差が大きい資料作成と、
誰でも作業時間に大差の無いコピーの二つの仕事があるとする。
この時、全般的に作業能力の高い人と低い人の二人が居たら、どう業務を分担すべきか、という話。
もちろん作業能力の高い人が資料作成するのが良いんだが、
裏を返せば「どんな人でも役に立てるところがある」ということ。


悪の組織は、どうもどこも資金力は潤沢らしい。
(でなければあれだけのスピードで新技術の開発は難しいだろう)

20世紀少年 ―本格科学冒険漫画 (19) ビッグコミックス

20世紀少年 ―本格科学冒険漫画 (19) ビッグコミックス

資金力が豊富なら、貴重な人材をたくさん抱える余裕があるのだから、
それを効率よく分担することに力を割けば良い。


この意味で、悪の組織が失敗した部下・幹部の首を切るのはおかしい、と思う。
その仕事が向いていないなら他の仕事を任せれば良いのではないか?
むしろその幹部の能力を認識せず、下手な仕事を与えた上司に問題があるのではないか。
戦隊物では幹部の首を切らず、同じ幹部に何度も攻撃させては失敗するのが王道パターンだった。

タイムボカンシリーズ ボカンですよ

タイムボカンシリーズ ボカンですよ

(最近は見ていないので、最近のは知らない)
これも、幹部クラスの人材不足だと思えば理解できる。
この場合、責められるべきは戦力の逐次投入を行っている戦略の問題で、
何度も失敗しているのならその幹部の実力は分かっているはず。
この場合、上司である悪の組織のボスが引責辞任するか、
部下が結託して無能な上司を追放するべき、な気がするんだが
むしろ悪の組織はそのボスのカリスマ性や権力で成り立っていることが多いので、
ズルズルとその戦略を続け、どうしようも無くなってボスが自ら手を下さざるを得なくなる。
うん、最悪だ。

逆に正義の味方は「専守防衛」なのが問題かと。
実は専守防衛でなく、基地の探索と攻撃を行っているのならよいのだが、
相手が守ってばかりなら、悪の組織は本来ならしっかり力を蓄えるべき。
ちなみに自分の中で好きな地球防衛分は「中空知地球防衛軍」。

中空知防衛軍 (少年キャプテンコミックス)

中空知防衛軍 (少年キャプテンコミックス)

「光学兵器の欠点は機動力。そこでレーザー兵器に足をつけて移動および格闘戦に対応しました」
という発想がシュールすぎる。

ぼくのかんがえるあくのそしき

悪の組織は、正義の組織が出てきたら、一回目は負けても構わない。
だが、敵の戦闘力の分かった二回目は全力で潰しに行かなければいけないのじゃないか。


ゲームの世界ではこれは結構やられていて、
ドラクエ4では主人公の村がいきなりラスボスであるデスピサロ自らの侵略に遭う。

これが一番正しい悪の組織のあり方だと思う。
幼年の主人公を殺すために自ら出かける大魔王。
戦略の重要性を分かっている、なかなか良い上司だと思う。


ちなみにプレステでは「AZITO」という悪の組織運営シミュレーションがあって、嫌いじゃなかった。

AZITO アジト

AZITO アジト

なんでこんな微妙な言い回しかというと、操作性がとにかく悪かったから。
なんというか、パソコンのゲームをプレステに移植したような感じ。
コンセプトは大好きなんだけどね。
惜しい名作、という感じ。
初期のプレステはこういう一発芸的なゲームが多くてそれはそれで嫌いじゃなかった。


ちなみにその「AZITO」、2〜3は版権物も開発できるようになり、侵略という概念も入ったらしい。
(1では防衛のみ。善悪の種別もなかった)
これなら面白かったのかなぁ。
残念ながらその版権の問題でか、アーカイブでの配信はされていない。
(1のみPSアーカイブで配信あり)


ちなみに昨年には「AZITO 3D」としてNintendo 3Dで発売されているらしい。
今回は版権物なし。

AZITO(アジト)3D

AZITO(アジト)3D

興味を持たれた方は、「オレならこう悪の組織を作るね」とやられてみては?
・リンク → 秘密基地作成シミュレーション AZITO 3D


・・・なんてことを、聖闘士星矢Ωを子供と一緒に見ながら思った。
娘がお気に入りのこの作品では、斥候に付けられた雑魚キャラが
主人公に手を出して反撃を食らったことを理由に、処分されていた。
これなんか、もったいない人材の浪費だと思うんだけど。


ところで最近、この娘(4歳)がやたらと親に向かって「ペガサス流星拳」を食らわせてくる。
プリキュアではそんな攻撃的にならなかったのに・・・
確かにその昔、聖闘士星矢が「暴力的だ」といって、欧州では放送時間が深夜(確か夜11時以降)に設定されていたが、
その理由がわかった気がした。
痛い痛い。

そのほかの「悪の組織論」シリーズはこちら。
・リンク → 悪の組織が、滅びる瞬間まで自信満々な訳−わかりやすさを、コーディネート
・リンク → 悪の組織は、なぜ懲りずに正義の味方に負け続けるのか−わかりやすさを、コーディネート
・リンク → 悪の組織を傾けているのは科学者じゃないか?−わかりやすさを、コーディネート
・リンク → 悪の組織の目標はなぜ「世界征服」なのか−わかりやすさを、コーディネート
・リンク → 僕が『イーッ!』以外の発言権を得た日のこと−わかりやすさを、コーディネート