ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

個人的に、「節活宣言」を応援します。

面白法人カヤック「ワンクリック採用」を始めたそう。
また面白いことを考えるなぁ。
・リンク → ワンクリック採用|面白法人カヤック

はてなブックマークでは「ネタ」というタグがついているが、
いやいや、これってなかなかアリなんじゃないだろうか。

就職活動を省エネしろ!節活宣言。

不景気で就職活動が大変と言われるが、右も左も分からない学生に「不安不安」と煽り、
負担を増大させ、ものすごい数のエントリーをさせるのは企業側・学生側双方に大きな負担をかける。

Super Opening Live / Dick Thomas Johnson

競争率が高くなる、ということはそれだけたくさんの人が落ちて、たくさんの時間を試験にかけると言うこと。
カヤックのワンクリック採用のfavicon(アイコン)は「節」の文字。
このサイト自体が、同社の勧める「節活宣言」の一環というのは、そういう背景がある。


もちろん世の中にはFacebookをやっていない人も多いし、ネットに繋がない学生だって多い。
そういう人は、この会社にエントリーしなければいい。
(ネット企業なんだから、そういうトレンドに全く関心の無い人は採用対象じゃない、と言い切っているといえる)
日本には300万社もの会社があり、その一社に自分が合わなくたってどうということはない。
facebookが良いかは分からないが、例えば自分なら、このブログで採用を判断して貰って構わない。
数年も続けているブログなら、自分の考えや人となりは透けて見えるだろうし、
それはエントリーシートのように簡単に繕える物ではない。
はっきり言って、下手に書類審査をされたり、短時間の面接をされるよりも余程信頼できると思う。
(決して転職の時に書類審査で落とされまくった恨み辛みではありません)

悪平等の罠

「就職する側の機会均等を」という意見は当然あるだろうが、
平等に機会を与えるから、とりあえず説明会に出て、同じようなエントリーシートを書いて、
面接では「適切な」受け答えをする学生が大量に発生する。
企業もそんな学生の中から選ばざるを得ないから、「選考時には分からなかった」という話が出てくる。
企業はもっと、
「うちが求めるのはこういう人間、会社はこういう社風だから、合わない人は来ないでいい」
と明確に打ち出し、不必要なエントリーを減らすことも、大事なんじゃないだろうか。


そんな事を考えていたら、縁故採用限定」というニュースが話題をさらっていた。
・リンク → 応募条件「コネのある人」宣言 岩波書店が縁故採用 - 47NEWS(よんななニュース)

「就活疲れ」は企業にとって、既に多大なコストで、悲鳴を上げる企業が出始めたということだろう。
ちなみにこの件については厚生労働省も調査に入るとのこと。
・リンク → 岩波書店の採用方法がネットで物議 厚労相も反応(トピックニュース) - livedoor ニュース
え、これって法律に引っかかるの?
例年、社員数200人程度のこの会社に1000人以上の志望者が殺到するとのこと。
そんな状況じゃ、縁故のみとか特殊な制限も設けたくなる企業側の気持ちはよく分かる。

数打つ試験から、じっくり選考へ

機会平等効率は相反するので、両方を満たす方法はないし、
今後も落としどころを考えて調整を続けるしかない。
ただ、試験一発でその人をすべて見分けるのは難しいというのはどの企業でも言われること。
それなら企業が厳しい基準を設け、就職する側はまずその基準を満たす、
あるいは長期インターンや試験雇用を受けた人間を採用の前提とするなど、
双方がもっと覚悟を持って、リスクを背負った形で選抜を進めれば、試験する人数も絞れるし、
実質的には長期間選考することにもなるので採用後の見当違いも減らせるんじゃないか。
実際に、こういった「仮採用」も最近は増えてはいるらしい。

フランス就職事情

フランスの知人によると、フランスでは長期の試験雇用を受けてから実際の採用を検討することが多いとのこと。
長期の、というのは半年ぐらいらしい。
その友人ははるばる東南アジアにまで行って、日本企業のインターン制度で半年働いていた。
ここまですれば企業も学生側も、お互いのことが分かるので採用試験もスムーズに進む。
採用にならなくても、半年企業で働いたという実績は残るので他の企業への面接も移行しやすいらしい。
(あくまで個人の意見です。フランスの知人が多いわけではないので検証は出来ていません)

学生諸君!

学生は、本当に行きたい会社を決めることに全力を注いだ方が良い。
そのためには、やりたいことをいかに早く見つけるかが大事で、
そこに合格するために必要な知識や経験を積むことに時間を取れる方が良い。
「どの会社にも通用するエントリーシート」は、結局どこにも通用しない。
どれだけ就職活動を頑張っても、どれだけテクニックを身につけても、どれだけ好景気でも、不景気でも
どうせ就職できる会社は一社しかない。


こんな理想論を書いても、実際に今の就職戦線では・・・という意見があるのは分かっている。
学生の不安な気持ちもよく分かる。
でも、みんなが不安を持って確実さを求めると、結局みんなが動いて疲れてしまう。
それならしっかり情報収集して、本当に行きたいところに受かるために本気になった方が良い。
50社受けて全部に対して本気になんてなれないだろうと思うし。

参考まで、自分が新卒採用時に受けた会社は3社。
「時代が違う」と言われればそれまでだが、一応当時もITバブルが弾け「氷河期」とは言われていた。

Eiszeit - ice age / Jorbasa

ここまで少ないのは我ながら極端だとしても、どうせ一社しか入社できないんだから、
話を聞いて「行きたくないな」と思ったところはみんなどんどん切れば、最終的にみんなハッピーだと思うんだが。

まずは大企業が。

硬直化した新卒採用戦争を変えるには、影響力のある大企業が新しいシステムを提案するのが一番早い。
大手で競争率の高い会社は、厳正なる基準を設けて、そんじょそこらの学生はエントリーできなくしたらどうだろう。
そうすれば、学生もエントリーと試験の負担が一社減る。
そうしてあぶれた学生がより競争力の低い会社に分散すれば、企業も学生も負担が減るんじゃないだろうか。


こんな事、何も知らない門外漢が、と言われればそのご指摘はごもっとも。
ただ日本の大学受験のトップである東大が「9月入試」とシステム変更を提案したように、
トップが新システムを提案することで、みんなに「考える機運」を生むのは、やり方として一番手っ取り早いと思う。

DSCF4205 / shokai

(9月入試の是非については、判断できるだけの知識がないのでノーコメント)


ちなみにソニーの新卒採用サイトでは大きく「ルールを変えよう。」と銘打っている。
・リンク → Sony Japan | 新卒採用|ソニー株式会社 採用情報
ところがこちらはむしろ「色々な学生に、門戸を広げよう」というスタンスのよう。
採用側としては、母数が多いほど色々な人から選べるという気持ちは分かるが、
更に新卒採用を肥大化させることにならないか?
「そもそもの応募数を減らしたらいいんじゃない?」という考え方って、そんなに異端なのかな?