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ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

新ディスプレイ考・4:みんなが嬉しい電子書籍

ディスプレイの話をして、コンテンツの話を全くしないというのもどうかと思ったので、最後はそのお話。
といってもテレビではなく電子書籍のお話。

昨日までの記事
・リンク → 新ディスプレイ考・1:今のテレビ業界の惨状
・リンク → 新ディスプレイ考・2:新しいディスプレイの形
・リンク → 新ディスプレイ考・3:薄いディスプレイはどこに行く

電子書籍は何が問題か

電子書籍が売れないとか、分かりにくいとか色々言われる。
素晴らしいまとめがあったので転載させて頂くと、各社のサイトはこんな感じ

基本的にはこのそれぞれのサイトでデータを別々に管理し、フォーマットも乱立している。

素晴らしいまとめはこちらから転載させて頂きました。
・リンク → 電子書籍の情報をまとめてみる
感想。
「こんなもん、分かるか!」

本を「買う」事からの脱却

各社がそれぞれのフォーマットで、それぞれのサイトで、いろんなデバイスで電子書籍を見る。
それ自体はまぁ、分かりにくいが良いとしよう。
問題は、その本を買っても、それが保証されないと言うこと。

  • デバイスが壊れたら?
  • 他のサイトをメインで使用したくなったら?
  • 現在のフォーマットが古くなったら?

こんな時に、今まで買ったデータがどうなるのかの保証がされない。
一冊二冊ならまだ良いが、数が多くなるとそのダメージも大きい。
Amazonが提供するKindleがアメリカで売れているのは、大手がサポートする安心感があるからだろう。
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だが、個人的にはそもそも本を「買う」という行為から抜け出したらどうかと思う。
本を「読む」という行為に課金したらどうだろうか。

提案:「読む」に対しての課金システム

現在のビデオ・電子書籍の販売は、基本的には「販売」「レンタル」を電子的に置き換えた物だ。
(ビデオの場合は48時間の時間制限利用という「レンタル」と同じシステムを導入している)
この「レンタル」をもっと積極的に出してはどうだろう。


例えばマンガを一回読んだら10円とか、安い金額で提供する。

Coins / xJason.Rogersx

その代わり立ち読みは不可。
「安いんだから、お試しでもお金を払って読んで」という考え方。
「買う(所有する)」という概念がないので、いつデバイスが壊れても、サービスが停止しても実質の被害はない。
これなら誰でも安心して導入できるのではないか。


個人的には是非やって欲しいんだが、このサービスの要点は二つある。

ポイント1・圧倒的な低価格

「マンガを買ったら400円なんだから、一回読むのに100円なら十分安いだろう」
では確実に失敗する。
「10円ぐらいなら、読んでも気にならない」
と思わせるぐらい安くなければいけない。
まず他のどんな手段より安いことが最低条件。
例えばマンガを15分で読み終わるのなら、ネットカフェの滞在時間の15分の料金より安くなければいけない。
料金が気にならないぐらい安ければ、マンガ好きは気にせず何回も読んでくれる。
料金が安いから、気軽に友達に勧められる。
(マンガに興味の無い友達が気にする金額では、勧めても読まなくなってしまう)


ネット時代は通信コストが下がり、コンテンツの単価が下がる。
それだけでは、売り上げが下がるように思うが、単価が下がることは、裾野の拡大に繋がる。
既存の方式を守って少しの値下げをすると、市場の拡大に繋がらずジリ貧になる。
現在の電子書籍や、動画のネット配信は正にこの状態。
それならコストをかけずに圧倒的な値下げを行い、ロングテールで稼ぐ仕組みにすれば良い。

ポイント2・使いやすいインターフェース

「所有」という概念はないので、自分の好みの本を探して、自分好みの「本棚」を作れるサービスが重要になる。
このインターフェースがいかに使いやすいかがポイントになる。
このサービスでも、気に入った人は何度でも本を読んでくれると思う。
そういった重要なリピータほど、検索性に拘るし、本棚の閲覧性にうるさい。
また、そういった重要リピータは周囲に発信して、本好きを巻き込んでいく。
この時に「本棚を渡す」といったサービスも重要になる。


所有の概念がなければ、本棚の編集も贈与も、大したセキュリティをかけずに簡単に行える。
その分、使い勝手に配慮したシステムを作り上げていけば良い。

既存サービスとの違いと課題

既存サービスでは、絶版マンガを無料公開し、広告収入を作者に還元するJコミというサービスがある。

・リンク → Jコミ
素晴らしいサービスだが、「広告収入モデル」というところに個人的には違和感を感じる。
広告収入モデルと言うことは、本質的にはその収入はマンガ本体ではなく、広告先の収入を分配していることになる。
それは「絶版マンガ」というニッチジャンルでやる限りは成立するかもしれないが、これをそのまま市場全体には拡大できない。
できればコンテンツ自身にお金を払う仕組みが大切だと思う。
もちろん簡単な話ではなく、ぱっと考えただけでも問題点は多い。

問題点1・どこ基準で課金する?

ドラゴンボールのように読みやすくて中断を考えなくて良い作品ならともかく、
小説なども対象にすると「どの時点で『一回読んだ』と判断するのか」の基準が難しい。
あるキーを設け、そのラインを越えたらといった基準で線を引くのが良いだろうか。


実際、抜け道が多少はあっても良いと思う。
あまり100%でガチガチに設計するのも難しいだろうし、そもそも金額を抑えることが大前提なので、
面倒な抜け道を探すぐらいなら安いお金を払う方が楽だと思ってもらえるのが理想と言える。
そういう意味ではクライマックスにラインを引いて、「これ以降を読んだら一回カウントするよ」ぐらいで良いのかと思う。

問題点2・そんなに安くて大丈夫か?

とにかく安くする、ということは課金決済コストが相対的に上がることを意味する。
これはとにかく安くシステムアップする、としか言いようが無い。
これがそのままシステムの費用を規定すると言って良いぐらい重要な部分。


言いたいことはそんなところ。
John Lennon風に言えば「Imagine no possessions. I wonder if you can」というところか。

Imagine

Imagine

あと、Jコミで知って、凄く気に入った作品はこちら。
無料なのでよろしければ是非。

・リンク → Jコミ | 未来さん


やたら長くなったディスプレイ談義、ここまでお付き合い頂いてありがとうございました。