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ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

自転車人気で、求められる新商品

ビジネス案

人気が高まっているところに、先だっての震災で
「緊急時にも自分の足で帰れる交通機関」
という印象も付き、自転車人口が増えているらしい。

平成21年に話題になったのが、スポーツ自転車や電動アシスト車などの自転車ブーム。
上位20位には登場しないが、関連種目「サイクリング・サイクルスポーツ」は
前年の950万人から1,520万人と参加人口を大きく伸ばした。

Bicycles / bfick

・リンク → 「レジャー白書2010」に見るわが国の余暇の現状 | 中央調査報 | 中央調査社

自転車に乗ってきた

会社の同僚・先輩方が参加するというので、鈴鹿サーキットで開催される耐久レース、
「スズカ8時間エンデューロ」に参加してきた。(2年連続 2回目)
・リンク → スズカ8時間エンデューロ

※画像は公式サイトより転載


周回数は8周で走行距離約46km
マッサージのおかげで筋肉痛こそ無いものの、全身の疲労感が・・・
それにしても合計二日間、レースも複数種類を組み合わせているのに走行人数の多いこと。
大きな大会なので遠くから来ている人が多いというのもあるけれど、
やはり自転車人口が増えているというのは実感させられる。

自転車の広がりに沿って必要なもの

自転車の裾野が広がることでその安全性が問題視され、道交法を変える話にまでなっている。
もちろん法律や道路の整備はしていかなければならないが、
マーケティング的に考えるなら、このブームに伴って求められる
「周辺」「裾野」産業を考えてみる。

裾野で必要になるもの

参加人数が増えているものには、必ず爆発的な裾野人口の増加を伴う。
この際に既存のユーザー層は「ベテラン」扱いとなり、
「なんかあの人たち本気すぎるよね〜」

Bicycling Magazine Photo Shoot / LATriBri

という謂われのない陰口を叩かれるのも、どんなジャンルでも同じ。


この段階で必要になるのは、「入門書」・「エントリー機器」
スラムダンクがきっかけでバスケット人口が増える、といった時には
そのきっかけになった物自体が教科書になるが、
自転車はそういった基準がないので急激にモラルが下がる事態を招く。


また、自転車特有の事情としては「安全性」がある。
人数が少なく、ベテランの人数の方が多いとサポートも手厚く、
意外に事故は起こらなかったり、そもそもの人口が少ないと事故も目立たない。
ところが裾野人口が増えてベテランに頼らない人が増えると、事故が増えるし、目立つ。


「入門」「安全」、どちらも今までの自転車ユーザーには
求められていた物とは、性格が変わってくる。
これに対して、現在の対応と新商品案を考えてみる。

裾野の広がりに対応した新商品

自転車の裾野の広がりに対してどんな物が出てきているか。
「入門書」「安全」の2カテゴリーについてたどってみる。

今の時代を映す、入門マンガ

まだ連載開始して間もないが、のりりんというマンガがすこぶる面白い。

のりりん(1) (イブニングKC)

のりりん(1) (イブニングKC)


主人公はバリバリの車好き。
(この女の子は主人公じゃないです。表紙詐欺)
免許取り消しになった所から通勤用に自転車を「貸し付けられ」
態度の悪い自転車のりに喧嘩を「吹っ掛けさせられ」
徐々にロードバイクに乗せられていく。
仕掛けているのはラーメン屋のお母さん。
そもそも免許取り消しになったのは一人娘(一巻表紙)を跳ねてしまったからだが、
そんな顛末も忘れるくらいに、お母さんの蟻地獄のような戦略に乗せられてどんどん自転車にハマっていく。


このマンガ、面白いのは主人公が全く自転車に興味が無く、
「俺 自転車乗ってるヤツが 嫌いなんです
 とにかく気持ち悪い というか
 そのナルシスト っぽいところが イヤだし
 日常の中で 汗臭い感じが イヤだし
 スポーツだか 移動手段だか はっきりしないのも イヤだし
 非日常を無理矢理 日常の中に 持ち込んでるその ガキっぽさが イヤだし
 マゾだかサドだか はっきりしない ところも イヤだし
 なんだか盲信的で 自分達こそ最高 みたいなかんじも イヤだし
 興味のない人間にも 強引に勧めようと するのも
 イヤだし」
(「のりりん」1巻42〜43ページ)
とまで言っていること。
そして、「街で」自転車に乗る説明を丁寧にしていること。
自転車マンガというとぱっと思いつくのは「シャカリキ」「弱虫ペダルあたりだが、
どちらも競技としての自転車のイメージがある。
(どちらもちゃんと読んでいないので、違ったらごめんなさい)
シャカリキ! (1) (小学館文庫 (そB-12))弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)


少なくともどちらも少年マンガで、主人公は自転車に嫌悪感がない。
この辺、青年マンガで自転車を否定するところから入るのりりんが異色だし、今の時代に合っている。
実際、自転車雑誌でのりりんの広告が打たれているあたりも、「教科書としてのマンガ」が求められていることが分かる。

「安全」を売る

自転車の「安全」は、これこそ裾野が広い。
安全というとまず「事故」が思い浮かぶ。
これに対応するのは「事故に遭わない」ということで「LEDライト」「反射灯」

Princeton Tec Switchback 2 bicycle light mounted on handlebar / Richard Masoner / Cyclelicious

「事故にあったときに怪我をしない」ということなら「プロテクター(ヘルメット)」

Helmet / redjar

「事故後の保証」という事なら保険が考えられる。
また自転車を盗まれないようにする「防犯」「安全」に含んでよいかと思う。

Bicycle in the Blizzard / orchidgalore

どれも今までもあったものだが、裾野が広がると低レベルで価格の低い物が出てくる。
逆に保険は高くなるかもしれない。


特に注目は「保険」
高速で移動する自転車では事故の被害も大きい。

Accident / Goran Zec

特に自転車と人の接触事故が起きたときに、その賠償は個人で賄いきれない可能性が高い。
この問題は、実際に起きて大きなニュースになったときに顕在化する。
自転車の保険は既にあるが、裾野が広がっている割に保険加入がニュースにならないのは、
みんな加入していないからと言う可能性が高い。
実際に、京都の町を20km以上走行し、鈴鹿で45kmも走った自分は保険に加入していない。
自動車に強制保険があることを考えると、ロードバイクはかなり危険な乗り物であることが分かる。

そんな市場の新商品案

自転車の保険は保険会社に任せるとして、新商品案としては「安全」「防犯」を挙げる。
どちらも既存のパーツメーカーが弱い領域と思われるからだ。

安全に自転車に乗るために

今の自転車乗りを見ると、みんなピチっとした服を着ている。

Tour de France / malias

これは空気抵抗を減らすためで、動力が人間の「足」しかない自転車では、その力を最大限に生かすためにああいう服になる。
でも、いまの服の一番の問題は「安全性が低い」ということ。
今の服のプライオリティは一番が「速さ」
そのためには服は軽く、密着しなければならない。
でも、今自転車を始めようとする初心者には、一番の優先事項は「安全性」になる。


自転車用に肘や膝をサポートするプロテクター

PRO Supporter(プロサポーター) プロニーガード  22804

PRO Supporter(プロサポーター) プロニーガード 22804

バイク用のエアバッグなどを展開すれば安全性は一気に高まる。
[asin:B003VXAIK0:detail]
※写真のプロテクターは自転車用
自転車の事故はその88%は自動車との事故とされる。(警視庁資料)
つまり、事故ったときにダメージを受けるのは圧倒的に「自転車」側ということ。
バイクは100kmあたりまで対応した保護機器だが、自転車では60kmあたりまで考えれば良い。
その分軽く、安いプロテクターを出せれば、これから売れる可能性は高い。

防犯機器は、パーツ屋の仕事じゃない

もう一つ、自転車で良くないなぁと思うのは防犯機器
基本的にはチェーンでどこかに縛り付けるが、強いワイヤーは重いし、弱いワイヤーは切られる。

World's most secure bicycle lock :-) ! - 031220092223 / roland

第一、走るのには関係ないのでどうも「ロード用」というチェーンがあるようにも見えない。


そこで提案したいのが、「軽い防犯機器」
例えばセンサーをどこかに縛り付け、そこから自転車が一定距離離れると大音量が鳴る機器とかはどうだろう。
センサーと自転車を一緒に持って行かれるとNGなので、センサーはしっかり結わえ付ける必要があるが、
車輪やフレームごと結ぶのに比べれば装置は小さく、軽くできる。
センサ作動中は、自転車側の受信機に振動が加わったらアラームが鳴るようにしても良い。
この場合、自転車屋の技術やノウハウは役に立たない。
普通の電機メーカが参入する方がよい。
自転車に強い会社と言えばPanasonic
大しておいしい市場でもないが、新規参入のネタにどうだろう。
自転車のセキュリティ機器には自信があるみたいだし。