ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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【買い物難民対策:1】買い物に行けない、を数字で確認する。

店舗から半径0.5km〜1km以内の範囲を「一次商圏」という。
(500mと思っていたが、半径は人口密度や競合条件によって異なるらしい)
ふつうの歩行速度、時速4kmだと1kmは「歩いて15分」

Wireless Coverage / Editor B

つまりこの範囲は「歩いて買いに来る」エリアで、生活密着型のスーパーなどは
この範囲に店舗があるかは売り上げを左右する重要な指標になる。
実際、都会でスーパーの位置を調べると、競合関係にあるはずの店舗がキレイに等間隔に並んでいて驚かされる。


逆にこの範囲にスーパーがないと、買い物には自転車や車がメインになる。
(二次商圏、三次商圏と言ったりする)

Shopping Cart (10) / dougww

こういった交通手段があれば良いが、坂が多い地域で、しかも高齢者ともなると買い物にも一苦労になる。
これが「買い物弱者」「買い物難民と言われる人たち。


実は我が家はまさにこのエリアにある。
自分は車で買い物に行けるが、実家(隣家)の祖母は買い物難民
祖母の足で歩いて行けるギリギリの所にコンビニがあるが、コンビニに慣れていない上に、牛乳などを持って坂を上るのは厳しい。
今は祖母と両親が一緒にいるから良いが、この先両親も年を取って運転ができなくなればみんな揃って買い物難民になる。
だから我が家にとってこの話題は身近だったりする。

住宅街でコンビニは流行らないのか?

マリー・アントワネットならこう言うかもしれない。

Marie Antoinette by 〓lisabeth Vig〓e, Versailles / Oh Paris

「スーパーがないならコンビニに行けばいいじゃない」
言わないか。
とにかく、スーパーが無いなら、コンビニがその代わりにならないか?
コンビニは「町の冷蔵庫」を自称しているが、住宅街にコンビニがあれば、それがスーパーの代わりにならないか?
ところが通勤ルートでサラリーマンを狙うのならともかく、
古くからの住宅街ではコンビニは上手くいかないことが多い。
これは人口密度が低い(客数が足りない)だけではなく、品揃えと価格が主婦・高齢者層に受けないからだと思う。


買い物難民の対策で難しいのは、その地域全体が買い物難民ではないこと。
例えば我が家は自動車で買い物に行くが、祖母は行けない。
本当に近隣に買い物に行く店舗がないような、過疎の村ではコンビニもスーパーの代替になり得るし、
実際に小規模な雑貨屋がスーパー代わりになっている地域もある。
しかし、スーパーに行ける人にとっては「スーパーの方が安くて品揃えがいい」
つまり商圏内の住民のうち、一部しか顧客層にならない。
これではコンビニの経営が成り立たない。

住宅街でなぜスーパーが減るのか

では、そもそもなぜスーパーが無いのか。
スーパーの資料を探すには、例えばこんな指標がある。
・リンク → 経済産業省「商業統計」
・リンク → 販売統計 − 日本チェーンストア協会


例えばこのデータ

・リンク → チェーンストア協会 暦年ベースの販売動向 − 商業施設新聞
03年→10年で、店舗数は8945店→7925店(-12%)なのに対し、売り場面積は21,525,318m2→23,124,388m2(+7%)
一店舗あたりの面積は 2406m2→2917m2(+21%)と拡大している。
つまり、店舗の集約と大規模化が進んでいる。


これはスーパーに限った話ではなく、商店街からショッピングモールへの移行や、書店の減少・大規模店舗化と同じ流れ。
ある程度の都会ではスーパーが成り立つが、奈良ぐらいでももう大規模なショッピングモールによる一極集中が進んでいる。


実は・・・と改めて言うまでもなく、スーパーの利益率は低い。
単価が安く、大きく、消費期限の短い生鮮を扱うので回転率が命になる。
良い資料があったので紹介しておくと、こんな感じ。

・リンク → スーパー業界の現状(PDF) − 中央三井トラスト・ホールディングス
スーパーを「食品」「総合」に分類し、食品を主に扱う「食品スーパー」のコスト・収益構造を分析している。
営業利益は改善しているとは言え2%台、そのコストの7割以上は原価が占めている。

新しいスーパーの形

スーパーが効率を求め大規模店舗化する中で、
高齢化社会では買い物難民がどんどん増えていく。

Me and my shopping cart / Ed Yourdon

そこで、集客が少なくても成り立つ、そんなスーパーの新しい形を考える。


もちろんみんなが考えた上で「ムリだ」と手を出していないジャンルだと思うので、
考えた内容も突拍子がない上に、実現の可能性や収益構造が成り立たない可能性も高い。
(じゃあいつものアイデアはそうじゃないのか?というツッコミは置いておいて)
でもまぁ、考えて、発信するのはタダなので、どうぞお付き合い頂ければ。


続き
・リンク → 【買い物難民対策:2】自動販売店2
・リンク → 【買い物難民対策:3】自動販売店にはロボットを