読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

くじは社会的弱者への税金である、という意見について

くじ(宝くじ・ロト)は低学歴な人ほど購入する傾向があり、「低学歴者への税金」と言われることまであるという。
本当か?と思ったのでちょっと調べてみたらこんな物を見つけた。

くじの心理を科学する

―JGSS-2000 データによるナンバーズ・ミニロトとの比較研究:「Friedman=Savage モデル」の日本における検証を兼ねて―
谷岡 一郎(大阪商業大学総合経営学部)


「総合経営学部」ってなってるけど、これ学説論文ってよりエッセイに近いなぁ。
なんか個人の意見が凄く前に出ている気が・・・
まぁいいや。


この論文によると

  • 「宝くじ」を買うのは社会的弱者であるということだ。最初に説明したように、宝くじとは形を変えた税金である。特に社会的弱者が心理的により誘惑される税金である。
  • 人々は「ひとつ上のステイタスを求める」ことを動機として宝くじを買うのである。ひとつ上のステイタスを求めているのに、その「機会がブロックされている」人々の方が、最後の頼みの綱として賞金額の大きな宝くじに賭ける(後略)
  • 実態として、ほとんどの一生涯当たらない人が払いつづける余分な税金だと言って間違いではないだろう。しかもより多くを払うのは、社会的弱者なのである。

言い切るなぁ。
面白い。

くじは儲からない

冷静になるほど、くじで儲かるはずが無い。
調べて愕然としたんだが、宝くじやロト6などの公営のくじの還元率は45.6%!
つまり、テラ銭(寺銭)が54.4%!

え?半分も帰ってきてないの?
そりゃ驚いた・・・・


なるほど、冷静になればなるほど、宝くじで儲かるはずがないんだな。
しかも逆に大当たりする人はそれで人生を踏み外すことまであると・・・
(大口当選者には心のケアを含めたサポートを実施している)


結果、「それでも一発逆転を望む」、この論文の言い方では「機会がブロックされている」人達がくじを買うと。
まぁ、間違っちゃいないだろうなぁ。

くじの収益はどこへ行く?

ところでこの収益はどこに使われているか、公式ページではこのような説明となっている。
リンク → 収益金は、公共のために

発売元の全国都道府県及び19指定都市へ納められ、公共事業等のために使われます。収益金の使途は、発売元別にそれぞれ定められていますが、教育施設、道路、橋りょう、公営住宅社会福祉施設の建設改修費等といったところがおもなものです。

いや、ざっくりしすぎだろう。
全然分からないぞ、これ。

平成21年度の宝くじ発売実績額は9,875億円に達し、収益金額は3,944億円となりました。

約4000億円って、そんな小さな額じゃ無いんだけどなぁ。

くじは寄付

震災を機に義援金という形で「寄付」の文化が日本にもちょっと出た気がするが、何らか仕組みを作らないと継続しない。
そこでくじの「寺銭(収益)」をもっと前面に出したらどうか。


つまり、くじの収益の部分をもっと明確にして、前面に出す。
「基本は寄付、一部はくじとして還元するのでそれを楽しんでもOK」とする。
これでギャンブル的要素のある寄付として、楽しんで寄付できる。
表向きは寄付を前面に出すので、還元率が低いことには不満は出ないはず。

Donation Box / dbaron


くじがギャンブル的要素を前面に出すと、「当たらない=負け・失敗」となり、ちゃんと物を考える人ほど買わない。
しかし基本的「寄付」と考えると、外れると「寄付」、当たると「ラッキー」となる。
そして寄付することが目的なので、高学歴や公共意識の高い人にも積極的に買ってもらえることになる。
これはくじの裾野と金額を広げるだけでなく、「低学歴者への税金」といわれるくじの逆累進制の解決にも繋がる。
また消費者(納税者)からすると、収益の目的性がはっきりしないとくじを買わなくなる。
この面で政治の透明性を促すことにもなり意味があるんじゃないか。

折角なのでシステムにも提案。

ついでに言うと問題なのが現在のくじのシステム。
公営の販売所には必ず人がいて手で販売しているが、これは無駄。

Lottery stand. / MJ/TR (´・ω・)

自動販売機にすればいい。
直接お金を扱う機械なので危険、というなら銀行ATMは正にお金を扱っているんだから、同じ位置に並べてやればいい。


同様のくじをたくさん扱うことで設置コストは分割して安くできる。
目的税としてのくじなので、「100万円を何本」といったくじの賭博性で差別化するのではなく、

  • 「恵まれない子供への進学補助のためのくじ」
  • 「大規模地震の復興支援のためのくじ」
  • 「日本の農家を守るための補助金のためのくじ」

など目的ごとにくじを発行すれば、どの目的税を国民が評価するかを汲み取ることもできる。
ここにコストをかけるなら納得感も出ると思うんだけど。


面白いと思うけどなぁ。
あ〜、この手のネタはどうせ今の政治家はやってくれないだろうと思いつつ書いてますけどね。