ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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本当に血液が足りないなら、仕組み的に集めるようにしたら良いのに。

駅を歩くと、「血液が足りませ〜ん」献血の呼び込みを良くやっている。
いつ聞いても「ピンチ」と書かれているので、むしろ「なんでそんなに血液がピンチで治療できてるんだ?」と思うんだけど。

献血事業を調べてみた

献血は昔は売血で賄われていたけど、
売血を生業とするような人が出てきて、その人達の健康を害するのはどうかという意見があったり
そもそもそういう人の血液の質が悪いという問題があって、いまではボランティアしか認めないとなっている。
日本では赤十字社が100%請け負っているんだってね。しらんかった。

献血10回記念品 / Kanesue


献血は採取した血液が「輸血に足るかどうか」という検査を行う。
これを悪用して、HIV(エイズ)の検査代わりに献血を行うような人もいて問題になった。
なんで問題になったかというと、HIVウイルスには潜伏期間があって、この間はウイルスがあっても検査に引っかけられないため。
この期間中に輸血されると輸血からの感染の恐れがある。
このため検査代わりに使用されないよう、検査結果は敢えて献血の提供者に告知されないらしい。
へぇ。

献血を「仕組み化」できないか?

ところで企業に勤めていると、毎年健康診断があり、そこで検査のために採血される。
この血は検査用に薬剤を加えられるけど、この時に+200ccとか輸血用の血も一緒に採血したらどうだろう
メリット?いくらでも思いつくよ。

Health check / lopnor

献血側の心理障壁が低い

もちろん勝手に取っちゃ問題だろうから、健康診断の問診表とか、採血時に
「一緒に輸血用の採血を行って良いですか?」
というチェックを設ける。
どうせ採血はされるので、これなら提供者の心理障壁も低い。

提供者の身元と、血液の質がはっきりしている。

企業で検査する血なので身元もはっきりしているし、同時に検査を行うので、血液の質も担保されている。
通常の献血では献血用に検査」するので、手間とコストがいちいち発生する。

コストが安い

都心のど真ん中で献血車を持って行って、何人もが呼び込みを行うコストを考えると、
輸血する側の人間が自動的に集まる健康診断は効率的なことこの上ない。
そして上にも書いたが検査コストは健康診断のコストなので、献血用としてはかからない。

新鮮

健康診断は毎年実施される。
つまり同じ人間の血液が毎年供給されるということ。
血液は劣化するので有効期限がある。
定期的に血液を集められる仕組み、というのはとても有効だと思うんだが。

全血献血からできる赤血球製剤は有効期限が採血から21日間、
成分献血で作る血小板製剤は4日間で、余った分は廃棄するしかない。
大震災以降、全国で献血者急増 日赤「短期間に偏らず協力を」

献血だって、事業だ

効率よく、金をかけずに安定供給、というのは当たり前だけど大切。
献血はボランティアで成り立っているが、人や車、精製・分析の機械や試薬はタダじゃ無い。
日本赤十字社では、献血「血液事業」という「事業」で、血液を「売る」お金で全体を回している。

血液事業の主な財源は、血液製剤を医療機関へ届けた時に得られる収入です。
血液事業の財政基盤

つまり効率よく、安く血液を集められれば、結果血液の金額、つまり医療費を抑制できるということ。


なんか、考えると良いことづくめにしか思えないし、法的にも問題があるようには思えないんだけど
何か問題があるのかな・・・
医療の人とか、法律の人とか、なんか問題あったら教えて。
そっち方面は詳しくないので、なんでこうならないのかがわからん。