ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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革新的技術による価格破壊:1・新聞業界

革命的な新技術が起こす価格破壊は、その時の技術がどれほど素晴らしいかに関係なく、その市場を破壊していく。
今、正にそれが起こっているのは、たとえば新聞市場

Dead Sea newspaper / inju

無料のネットニュースで気軽にニュースが読めるようになった時点で、紙媒体としての新聞の市場価値は急激に低下した。
紙の新聞は一覧性が高いとか色々利点はあるが、新聞の発行部数は現実に減り続けているし、その流れはどうやっても変わらない。

新聞業界で、これからおそらく起こること

新しいネットというメディアのおかげで市場が縮小すると、紙媒体としての新聞は発行部数が減少して経営的に厳しくなる。
それにより、今後の新聞業界はどうなるか?


まず市場が縮小するので、各社の経営が苦しくなって合従連動が進む。
新聞の種類も減少する。
そうやってしばらくは対応するが、それでも耐えきれないほど市場が縮小したら?
おそらく記者の数や印刷/レイアウトコストを下げてのコストダウンか、収益確保のために単価アップせざるを得なくなる。
だが質を低下させた場合はネットに客を取られて、近いうちに市場から撤退する事になるのは明らか。

newspaper stands / me and the sysop


これは新聞を「紙の新聞」だけに区切った話で、新聞業界全体を考えると、実際はネット対応による生き残りを色々と試している。
しかし紙媒体としての新聞を考えると、近いうちに単価を上げて高価な物にせざるを得ないように見える。
こういった新技術による市場の破壊は、歴史上何回も起こっている。
古くは活版印刷による手書きの本の市場の破壊から、日本では洋服による着物文化の崩壊。
自分たちはそういった繰り返される歴史の一場面を見ているに過ぎない。
「日常読む新聞が高価になったら誰も読まないよ」
というのは一般的な反応だと思うが、それを納得させるだけの高品質・高付加価値を提案できるかが破壊されつつある市場の生き残りを決めると思う。

旧技術の反抗

新技術側は勢いがあるが、対する「破壊される旧技術」にも高い技術力をもったベテラン達がいて、その市場を必死に守ろうとする。
その技術力を生かした「最後のあだ花」が成功することもある。


技術的な価格破壊は、従来の技術よりも質が低い場合が多いが、圧倒的な低価格で市場をひっくり返す。
つまり旧技術は、「高品質だけど高価だから、そこまで広がっていなかった」技術となる。
例えばネットニュースは「市民記者」といわれるように、誰でも記者になれる。
その個々人の質はプロの記者より圧倒的に低いかもしれないが、
その玉石混淆の圧倒的な数の中には「石」だけでなく記者を上回る「玉」が混じっていることもある。
その「玉」が無料で手に入る可能性があるために、数の圧倒的な力が紙の新聞を押しのけている。
ここでは旧技術が取るべき選択肢は、その「高品質」を突き詰めるしかない。
つまり、更に高価格・高品質に突っ走るしかない。

Swiss luxury train's bar car / Train Chartering & Private Rail Cars


実際に高価格・高品質に突っ走るとはどういうことか?
ということで次回、実例を挙げてみる。