未来の操作系は「かめはめ波」だ!
X-box360用外部機器、Kinectが売れている、らしい。
- 出版社/メーカー: 日本マイクロソフト
- 発売日: 2010/11/20
- メディア: Video Game
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・・・とまぁ、ここまではこのブログでも何回も触れた話。
この「Kinectハック」が話題になる中で、今あちこちで実現しているのが「ヘリ(クアドロコプター)をジェスチャーで操作する」というもの。
例えばこちら。
いいね、男子諸君の夢だね。
究極の操作系とは?
これをちょっと真面目に考えてみる。
機械の操作系(HMI:Human Machine Interface)は色々あるけど、まだ「究極の」操作系というものは無い。
(至高の、があるかも知らない)
高速な入力インターフェースというとボタンだが、かなり単純化された動きになる。
アナログスティックで細かな入力は可能だが、これには訓練が必要。
今回の操作が面白いのはここ。
「直感的」かつ「柔軟」な動きを実現している。
昔からSFやアニメの世界でできていたことが、現実に一歩近づいた。
しかし致命的な欠点がある。
このビデオでは、この人はヘリの操縦中は他のことができない。
巨大ロボの操縦席なら、それ以外の作業をしないので全ての動きをフィードバックすればいい。
でも日常に持ってくるならどうしたらいいか。
音声+ジェスチャーという提案
ジェスチャーだけでは思わぬ操作が、特定のコマンドを発動してしまう。
この検証は以前「空想科学読本」でもやられていた。そのお題は
「ウルトラマンは日常生活でなぜスペシウム光線を発射してしまわないのか」
- 作者: 柳田理科雄
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 1999/07
- メディア: 単行本
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この本での結論は「よほど訓練を積んだ厳密なポーズでしか、発射しないようになっている」というもの。
発声できないウルトラマンならそうなんだろうな。
そこで提案したいのは、「音声+ジェスチャー」という組み合わせコマンドの提案。
例えば、ドラゴンボールの孫悟空は「かめはめ波!」と技の名前を叫んで発射する。
Dragon Ball Game Project Age 2011 / Undertow851
これがただのかけ声でなく、技を発現するためのコマンドだとしたら・・・
日常生活で両手を前に出しながら「かめはめ波」と発言する機会はそうそう無いはずなので、
(少なくとも私の30年ちょいの人生経験ではなかった)
入力コマンドとしてはなかなか理想的と言える。
そうすると、漫画・アニメの必殺技名が特殊で発声しにくいのも
「日常生活で間違って言ってしまわないため」なのか!
ちなみにドラゴンボールの場合は技の名前は発動条件ではなく、あくまでかけ声。
各キャラクターは手や指からかけ声無しでバシバシ ビーム的な物を発している。
ちなみに逆パターンもある。
新スタートレック(Startrek the next generation)では「コミュニケータ」という胸のバッジに「触って」起動させる。
one to beam up / stormwarning.
※このおっさんはスタートレックコスプレです。作中の人物ではありません。
コミュニケータを起動させると「ピコン」という音で動作を知らせる。
その後「コンピュータ」とか「艦長」とか通信相手を指示し、コンピュータの場合はコマンドを指令する。
指示は全部音声。
つまり技術的には全部音声でいけるのに、あえてバッジを「触る」という一手間を入れることで誤動作を無くしている。
なかなかよく考えられたインターフェースだと思う。
インターフェースというのは、人間が作る物との関わるとしては永遠の課題だし、ハードやソフトが発達して制約が無くなるほど
この部分の占める割合は大きくなる。
「夢」の技術を真剣に考えて、突拍子も無いものをできる前提で突き詰める、ほどよいバカが次世代のスティーブ・ジョブスになれると思う。