思考実験:2・図書館を分析する。
このネタを書くきっかけになったのはこちらの本。
これもまぁ図書館で借りたんだけど、その内容よりも取り上げられた数字に驚いた。
- 作者: 神永正博
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2009/04/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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図書館の数と出版の状況について
まず色々数字を並べてみる。
- 人口推移
- 図書館数
- 図書館の貸出件数
- 書籍の出版数(冊数)
この推移を見ると意外なことが分かる。
図書館の数は増えている
図書館の数は一貫して増え続けている。
人口減とか不景気とか関係なく、日本の図書館は増え続けている。
また、貸出件数も一貫して伸びていて、図書館の利用はより身近になっていることが分かる。
リンク → 図書館の歴史と現状 (公共図書館の推移)−日本著者販促センター
本は売れないが、読まれている
出版不況と言われるが、本を読む人口は統計でも増えている。
足し合わせると、出版に占める図書館の占める割合が増加していると言うこと。
また漫画喫茶(複合カフェ)も市場は拡大している。
つまりまとめると、「安く読むことができるようになっている」ということ。
実際、こういった方法で書籍を読むと、「読む」行為自体では作者(出版社)にはお金が入らない。
- 図書館で読む/借りる
- 漫画喫茶・ネットカフェで読む
- レンタルショップ(ツタヤなど)で借りる
- 中古本を買う
- 違法ダウンロードで読む
- 友人に借りる
逆に作者(出版社)にお金が入る行為はとてもシンプル
本来、本・漫画は「読まれた量」で作者に収益が還元されることが理想だと思う。
もちろん「所有欲」はあるので、現行の本の流通を否定するつもりはない。
ただ、作者に実入りのない本の流通が発達しすぎると、ユーザは増えても作者が増えず、結果として業界は衰退する。
これはコピーが簡単になった音楽や映画、ゲームも共通して抱える問題。
以前にも同じ内容で記事を書いたことがあるが、
明日のブログでこの解決策をもう一度提案したい。