ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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ダイソンの掃除機・4:応用編「ダイソン的新商品案」

ダイソンの分析を踏まえ、日本の家電メーカにもああいう「ルールを変える新商品」を出して欲しい。
それを攻められた後のミート戦略(同じ商品を当てて出していく)では遅い。
掃除機を教訓にして、新しい市場を作っていけばいい。


日本の白物家電市場は既にほとんどが飽和市場になっている。
飽和市場ではすでに商品は浸透しているので

  • 故障などによる更新
  • 世帯増(一人暮らしや結婚)による新規購入

これが基本的な購入動機になり、市場の年間購入台数は通常かなり正確に予測できる。
メーカーとしては台数が見えているので単価を上げて利益を取りたいが、
ユーザとしては既存の商品である程度満足しているのでむしろ値下げ圧力が高い。
つまりかなり厳しい戦場。
人口減の時代に、本来ならメーカが絞り込まれることで利益を確保しなければいけないが、
市場が衰退してもどもメーカも撤退せず乱立しているために、どのメーカも利益を出せずに苦しんでいるのが現状。

人口推移グラフ - 総務省

ルール作りに成功した例、変わらない例

とはいえ日本のメーカも新しい「常識」作りに果敢に挑戦し、いくつかのジャンルではあたらな付加価値の創出に成功している。
例えば

  1. 洗濯機
    • 縦型からドラム→斜めドラムへの形態変更
  2. 電子レンジ
  3. 炊飯器
    • 石窯焼きなど高付加価値品の台頭

また「三洋電機の最後のヒット商品」こと「GOPAN」も挑戦して成功した好例。


逆に十年一日のジャンルは「冷蔵庫」とかだろうか。
「LED」もそんなルールを変えるインパクトは無かったし、センサも上手くPRできてない。
全く進化していなかったところでまたダイソンにやられたのは「扇風機」
「エアコン」はこの中間か。
いろいろ新しいルールを繰り出して、どれが最先端とも決まっていない感じ。

エアコンはロシアや欧州など、海外に攻め込んでいる珍しい商品で、ダイキンという専業大手がいる等、他と微妙に業界構造が違う。
ここだけ取り上げても面白い話が出来そうだが、それはまた別の機会に。

冷蔵庫を変えてみよう

ということで新ルール作りがうまくいっていない「冷蔵庫」で考えてみる。
冷蔵庫の基本機能は「冷やすこと」「一定温度に保つこと」
北国では「外に置くと凍るから、冷蔵庫で凍らないようにする」という話があるので、「冷蔵庫」というより「定温庫」という方が正しいのかもしれない。
基本スペックは「容量(何百l)」、「省エネ性能」
冷やす速度、精度は「急冷」機能などもあるがあまり重視されていないのが現状。

#9 : freezer invader / Yann Rocq

ヒートポンプは省エネ

冷蔵庫の基本原理はヒートポンプ。これはエコキュートやエアコンと同じ。
ヒートポンプの特徴は効率が良いこと。
24時間過度が前提という珍しい家電なので「省エネを妨げる悪の機械」という印象を持たれがちだが、

  • ユーザの生活スタイルを識別して効率的な運転
  • 霜が凍らないように、寝静まったら製氷部分を暖めて霜取り

と使いやすさと省エネを両立させる運転を行っている。

実は暖めることも簡単

エアコンと同じ原理なので、設計を変えれば中を暖める機械にも簡単に修正可能。
実際に最近の機種は温度調節が可能になっている。

暖める冷蔵庫は?

「真空調理法」という調理方法がある。
複雑な調理方法だがものすごくざっくりいうとキモは「真空パックして定温加熱する」ということ。
大手のホテルで導入されるなど注目も高いようで、調べると記事も大量に出てくる

これを冷蔵庫の新機能として搭載したらどうだろう。

家庭で真空調理?

実際にやってみたのがこちら。

記事でも「1時間ほどお湯の温度を管理するのが相当な手間になりそうですが、老舗の料理屋以上の味が出せるとも言われる究極の調理法」とある。
そう、「1時間ほどお湯の温度を管理するのが相当な手間」ここがポイント。
家庭でも真空パックと温度管理ができれば真空調理は可能。

ということで新商品案

もうそのまま、「真空調理冷蔵庫」
冷蔵・冷凍の他に「定温湯」ゾーンを設ける。
コンセプトは「保存だけじゃない、料理できる冷蔵庫」

ポイントは真空パック

真空調理には真空パックが必須。そこで真空パックを併せて販売する。
料理用の真空パックは家庭用にものがないので、ここも一緒に取り込むことができる。
真空パックは消耗品なので、これはメーカの継続した収入にできる。
パック側の機能をいかに挙げていけるかが、メーカの腕の見せ所になる。


これなら既存の技術がかなり流用できるし、断熱性能の優れた日本の冷蔵庫だからこそできる。
またヒートポンプでの真空調理は、他の方式に比べてものすごく効率が良いので
「エコな調理ができる」とうたえる。
いいことづくめな上にメーカとしても付加価値として高級品として販売できるので、
こんなに良い物は無いと思うんだけど、どうだろう。
ヘルシオしかり、こういうのは最初に出したところのネームバリューがとても強いので
早い者勝ちだと思うんだが、どこかやらないのかな?

ちなみにこれは業務用