ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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自動散髪機は、なぜできない?

前にも書いたが、美容師が免許制の国というのは世界的にも少ないらしい。
つまり日本の理容師・美容師のレベルは世界的に見てもレベルが非常に高いと言うこと。

hair salon / -{ thus }-


ただ、みんながおしゃれに金をかけたいわけでもないので、
低価格な理髪店としてQBハウスなどの「時間制低価格カット店」ができて、
出店攻勢をかけ続けている。

自動化できないなんて、言い訳だ!

そこで気になるのが、なぜ「自動散髪機」はできないのかということ。
「デザインの関わる物は機械化できない」、という意見が出るのは分かっている。
美容師に色々注文をつけるような用途で自動化ができないのは当然。
でも、「いつもみたいに短くして」「刈りあげにして」ぐらいの注文を
自動化する機械なら、そろそろできても良いんじゃないのか?

職人技だって、自動化している

実際、自動化が難しいというのは言い訳にしかならないはず。
以前は「寿司は職人でないと握れない」といわれていたが、
今ではシャリロボットが寿司のシャリを握るようになっている。
これが回転寿司の出店攻勢を助けたのは有名な話。

寿司の職人と同じように、日本には安くて優秀な理容師・美容師が大量にいる。
彼らの技術を集めて、機械化すればいい。


装置が1000万なら5年、2000万なら10年使えば月17万の計算になる。
つまり人を一人雇うより安くなる。
自動装置で 一回500円/10分 とか安くできれば、通勤や帰宅時にちょっと散髪もできるようになる。
ちょっと散髪できれば回転率も上がるし、機械だから24時間運転も可能。
サラリーマンや大学生を狙えば十分いけるんじゃないか?

「まずは」世界から

とはいえ国内には優秀な理容師・美容師が大量にいて、すでに供給過剰になっている。
このため日本国内の理髪・美容に対する評価基準は非常に高い。
当初の機械はそれほどレベルが高くないだろうから、
国内では受け入れられない可能性が高い。


そこで、まずは世界で売り出してはどうだろうか
平均賃金が高く、美容師の免許制のない国。
日本から近く情報を取りやすいという意味で
香港・シンガポール・韓国・台湾・中国沿岸部(上海等)あたりはどうだろう。
奇しくもQBハウスが出店攻勢をかけている地域と同じなのは
偶然ではなく、戦略が同じだから。

Night Market Beauty Salon / ashfelt

パナソニックさん、QBハウスさん、いかがですか?

開発はパナソニック、実際の店舗設計や経営はまずQBハウスが採用すれば一番いいと思う。
パナソニックは介護目的で自動洗髪機を開発している。


医療用でなく介護用なので、価格的にも店舗用への転用はしやすいと思う。
これをベースに散髪機能を搭載すれば、一台で全部が賄えるようになる。
医療用をシンプルにして民間転用するのは、パナソニックには「ジョーバ」で成功例がある。
これに比べればハードルは低いはず。


QBハウスは先ほども言ったとおり、東南アジアへの出店攻勢をかけている真っ最中。
東南アジアでは「高度な日本の散髪技術を持ったカット店」という位置づけらしいので、
ハイエンドなQBハウス、ローコストな自動洗髪機で裾野を広げる出店攻勢がかけられる。
これこそ日本の企業にしかできない世界戦略。
世界が嫉妬する散髪技術を、作ってくれないかなぁ。