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ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

アニメの収益化を考える:ネット時代の創作活動

ネット・通信 ビジネス案 思ったこと

Jコミについて取り上げたので展開して他のコンテンツ産業についても考えてみる。

  • 日本が強い
  • 世界に展開できる(している)
  • ネットの無料化で困っている

上記はマンガの問題点。
これが当てはまるコンテンツ産業というと「アニメ産業」。


アニメ産業の収益化について考えてみる。

アニメというコンテンツ産業

アニメといってもディズニーからドラえもんなどから
ドラゴンボール、深夜アニメ、アニメ映画(ジブリから攻殻機動隊)、さらに18禁アニメまで幅広い。
共通しているのは制作にはお金がかかること。
ドラマなら舞台劇やなんだで安く仕上げることも可能だし、撮影機器の進化で実際に安価な映画も話題になった。
ところがアニメは映像から音声(声・効果音)まで全部作るので、色塗りや特殊効果がデジタル化・CG化で安くなっても制作費はそれなりにかかる。
制作費は人手のかかる絵の部分を海外で作るなどで安くしている。
(これについても色々批判があるがそれは今回置いておく)
そこで次の論点は「いかに稼ぐか」になる。

補足:
制作費の削減では「アニメのフルFlash作成」という解決策もある。
蛙男商会の「秘密結社 鷹の爪団」や、地上波では「マイメロディ」シリーズ等がFlashで作成されている。


日本のアニメは子供向けと大人向けで収益構造が大きく変わるらしい。
(この辺、詳しくないので違ったらご指摘ください)
定番の「ドラえもん」「サザエさん」なんかはCMでの収入がメイン。
それ以外はCMの他に、DVD・グッズの販売などのトータルでの収支を目指すとのこと。
なんともリスクの高い・・・

新しい収益構造の実験

アニメ好きの嫁が今気に入っているのは、最近始まった「Tiger&Bunny」というアニメ。
アニメとして面白いのもそうだが、もう一つ注目はキャラクターに「スポンサー」が付いていること。
エヴァの映画でもローソンやUCCがタイアップして劇中広告していたが、これよりさらに進んでいる。
この作品ではSoftBankバンダイPEPSI NEX(商品として)から、DMM.com牛角など様々なスポンサーが各キャラクターに付いている。
 →リンクスポンサー一覧
CMではなく、作中にスポンサーが付いているので安定した収入が最初から見込める。
オープニング曲で各スポンサーを大写しにできるので、CMも減らせるらしい。
しかも人気なので途中からスポンサーが追加になるとのこと。
見事、としか言いようのない戦略。


広告を打つ側としてはこんなメリットがある。

  • CM飛ばしが関係ない
    • 作中に広告が出る。ネットで違法コピー・公開されても広告の効果はある
  • 期間限定
  • 俳優の提携に比べて安心
    • 俳優の不祥事・イメージダウンのリスクが無い
  • 会社だけで無く、キャラクターでイメージアップ
    • スポンサーの「牛角」で集まろう、という波及が既に出ているらしい

特に「CM飛ばしが関係ない」という部分は、最終的には最初からネットでの無料公開で収益化できる可能性もある。
そうなればJコミのアニメ版、という公開方法も現実味を帯びてくる。

さらなる展開・・・?

Tiger&Bunnyで気になるのは「スポンサーの追加」にも対応できるし、
キャラクターの装甲部分(スポンサーのロゴ部分)がCGで作られているっぽいところ。
まさか、スポンサーロゴ部分がテクスチャーで簡単に交換できるとかじゃないだろうな・・・
 →リンクキャラクター紹介ページにはロゴが無い
だとすると海外に、別スポンサーに差し替えてそのまま持って行くことも可能になる。
作中の景色が「どこの国でも無いような町作り」なのは海外展開を考えているなら、さらに凄いと思う。

広告依存の危険性

ただ、広告に依存する戦略はそれはそれで弱い。
「金を払ってでも見たい」というものに、いかに金を出して貰うかの仕組み作りが本当はもっと重要。
「これ以上見たければ有料」という仕組みは、見たデータを簡単にコピーされるアニメ・漫画では難しい。
インタラクティブなゲームならそれは通用するので、
「ゲームの進行によってアニメが見られる」「これ以上進むなら有料」という組み合わせは一つの形ではある。
一部で話題になった「キャサリン」はゲームだが、作中のアニメの比重がとても高い。
「アニメを有料配信するプラットフォームにゲームを利用した」
と考えるととても新しいアニメの形と考えることもできる。


アニメという形態は一つでも、ターゲットは様々だし収益構造も業界で多様になるほど裾野が広がる。
収益が多くなれば人材も豊富になるので、業界の足腰が強くなる。
そういう意味で、多様で大きな収益を上げる仕組みをもっと業界で考えていって欲しい。