ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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「身につけるカメラ」の時代が来る

生活のすべてを電子化するライフログという概念がある。
技術というより技術を組み合わせて何でも記憶しようという考え方なので「概念」というのが正しいと思う。
技術的には難しくなくて、GPSと写真とOCRを駆使してとにかく何でも記録して大容量HDDに記録すれば誰でもできる。
実際、研究者の中にはライフログを自作して実践している人もいる。


ライフログは実際に普及するか分からないけど、その技術の一つとして考えられている
「見たものを全部記録するカメラ」は実用化されるかもしれない。

カメラの一般化

ちょっと前、十数年前まで日常にちょっと写真を撮ることはなかったと思う。
カメラは非日常で、「写ルンです」がカメラをカジュアルにしたことでやっと気軽に写真を撮るようになった。
それが携帯電話の普及と、そのカメラの高画素化により状況が一変した。
カメラは「身につけるもの」になり、日常のことは「とりあえずカメラ」で保存するようになった。
携帯にカメラが無くて困るか、というとあまり困らないけど、
無い機種をわざわざ選ぶか、というと仕事で必要でも無ければ選ばない。
(業務用携帯電話では機密保持対策のためカメラの無い機種がある)

技術の次の段階へ

これが次の段階にはどうなるか。
良く技術の普及段階は次のように進むと言われる
「固定」 → 「携帯(所持)」 → 「着用」
よく引き合いに出される時計なら次の通り。
「柱時計(壁掛け時計)」 → 「懐中時計」 → 「腕時計」
パソコンや携帯電話、ゲームが「次はウェアラブルと言われるのはこの段階を進めるのが定石と考えるから。
でも身につける段階に行ったものって実際にはメガネと時計ぐらいしか無いし、
時計は携帯電話に取って代わられて着用率が減って、メガネもコンタクトに市場を取られている。
「着用」というのは技術の一形態であり、すべての技術がそこに向かう必要は無い。
でも敢えて次に「着用」に向かいそうなものは何か?
それが「カメラ」だと思う。


音声や文字はあとから書き起こせるが、音声や画像・映像はその場で記録する必要がある。
現在はカメラを構えて撮影する、というアクションが必要なため、「撮影」と「行動」を一緒に行えない。
もしカメラを身につけて、常時撮影し続けていたらどうだろう。
「町を歩いていてたまたまバナナで転んだ人を見た!」
という瞬間に、「さっき見た画像」を取り出して保存することができる。
つまりウェアラブルドライブレコーダーだ。

こんな物があれば

商品イメージとしてはとにかく小さいこと。
目に入っている情報を全てリアルタイムに保存して、簡単に任意の画像を保存できるのが必要な機能。
保存時間は1〜3分ぐらいか。
そのぐらいの範囲で、遡って保存できる機能があれば良い。
(長いと探すのが面倒なので、長すぎる必要は無い)
そんなのがあれば面白さで話題にはなるだろうし、気がつくと当たり前の機械になるんじゃないかと思う。


要素技術は既に完成している。

あとはこの機能をいかにPRして世に出すか。
ニーズは顕在化していないので、Apple式に「これからはこれが格好いい!」とぶち上げるしか無い。
ピント調整どうすんだ?という疑問は残るけど上の仕様で十分アリだと思うんだよなぁ。


SONYさん、それどころじゃ無いのは重々承知していますが、
Appleに一矢報いるチャンスだと思うんですが。いかがでしょうか。
Walkmanみたいに「生活スタイルを変える商品」を出せる会社ってコンセプトと訴求力が必要だから、
日本でそれができる会社って電機だとSONYが第一に浮かぶ。
女子高生とかものすごい使いこなしそうだよな。
またカンニングに使われて問題になりそうだけど。