「自分が面白いと思うこと」をやるべきか?「他人が面白いと思うこと」をやるべきか?・・・について
「自分が面白いと思うこと」をやるべきか?「他人が面白いと思うこと」をやるべきか?
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/touch/20110220/1298205146
話題になっていたこちらのエントリーを読んで。
話の内容はそれとして、面白かったのが
「『未来から見て、あったら当り前』を作るのが理想」
ということ。
なるほどなぁ。
何となく「あったら便利じゃね?」という技術要素はいくらでもあるし、
「無いと困る!」は逆にいずれ実現する。
「今考えるとあって当たり前」という技術が、発表時にはものすごいインパクトがあり、普及する。
この差がイノベーションなんだと思う。
その観点から言って、今注目の新商品は2点。
一つはNGP(新PSP)とXperia Play、一つはパナソニックの「キッチン用テレビ」。
NGPとXperia Playはインターフェース(背面タッチパネル)とゲーム専用プラットフォームという考え方。
パナソニックのテレビは新しいインターフェース。
イノベーションの現場はキッチンから。
http://panasonic.jp/bdplayer/products/hv200/
これがそのテレビ。
ポイントは「ジェスチャーで操作ができる」ということ。
なんで?
料理中に汚れた手でもリモコンを使うことなく、本体から約5〜10cmの距離で手をかざしてスライドするだけで、レシピめくりや番組チャンネル選局、音声調整ができるので本体を汚すことなく操作ができます。
はぁ・・・なるほど・・・そうですか。
この評価はとても難しい。
同じことは以前DSのお料理ソフトが挑戦した。
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これは「手が汚れているので音声でページめくりができる」だった。
両手がふさがるシチュエーションなんていくらでもあるだろうに、あえて両商品はキッチンを目指した。
その理由は恐らく「主婦は機械が苦手だから」。
同じようなジェスチャーをゲームでやったら?
おもしろ半分でそれなりに売れるだろう。
でも、「本当に必要か」は分からない。
むしろ「反応はよりシビアに」「指も認識してもっと複雑なコマンドを」と高機能・高性能化する。
でも、そこには「当たり前」の状況は存在しない。
キッチンですら使われるなら、生活で使う。
あえて難しい業界から挑戦する態度は、売れ行きではなくコンセプトを重視しているんではないだろうか。
パナソニックという会社としてそこまで考えているとは、正直思わない。
理由は二点。
- この機能を前面に押し出していない
- ラインナップの中で、この機能を乗せているのは1つだけ
つまり「おもしろみが欲しいから乗せてやった」ぐらい。
売れなければ次機種ではひっそり消えていると思う。
でも、企画担当・開発担当は未来を見ていると思う。
そこまで考えないなら、まずテレビやゲームなどの「黒物」家電を目指す。
だって売りやすいから。
名も知らぬ企画担当者様、是非巨大企業の中で奮闘してください。
と、自分の妄想に対して勝手にエールを送ってみた。