ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム・3Dプリント作品・3DCG制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

Nintendo 3DSに至る道

ゲームをあんまり出来ていないゲーム好きとして。
NintendoDSは出た当初、「ハードスペック落としてどうすんだ?」と言われた。
ニンテンドーDS Lite クリムゾン/ブラック
でも結果、大ヒット。
あのとき、NintendoDSを触って、「これはすごい」「これは売れる」と思った。
それは「新しいゲームが出来る」から。

私の考えるゲームの歴史

ゲームがハードウェアスペック競争になって何とか、という評論家はゲームを知らない。
ファミコンからSFCPlayStationPS2へと
ハードウェアスペックが肥大化していったのは、
「綺麗になるから」なんていう単純な話じゃない。
「新しいゲーム体験ができるから」だと思う。
それが時代のタイミングとニーズに合った商品は売れて、そうで無いものは売れなかった。
(時代が早すぎた例はpipin@とバーチャルボーイとか)
バーチャルボーイ (本体) 【バーチャルボーイ】


PlayStationの衝撃は「ポリゴン」だったはず。
ネイティブでポリゴンがサクサク動く、
安い開発環境で簡単にゲームが作れるからあれだけ普及したし、
「売れる」ゲームの他に「バカゲー」というジャンルを作れた。
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任天堂の携帯ゲーム機(ゲームボーイ以降)

話がそれた。
任天堂の携帯ゲームはゲームボーイがカラー化してからはうまくいってなかった。
特に「マイクロ」は大失敗した。
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ゲームボーイは「ゲームを外でできる」
カラー化することで「カラーでできる」
カラーはそのコンテンツと協力することでも、新しい体験をある程度出していけた。
でもマイクロはいけない。
必要以上に小さくて、できることは少ない。
」のないゲーム機は、売れない。


NintendoDSは、色々言われるがやっぱりゲーム機として成功したんだと思う。
これは感想であり、評論や分析ではないので本当かどうかについて突っ込まれると困るが。
ただ、「ゲームらしからぬゲーム(脳トレ・英語など)」を含めば結局ゲームとして売れている。
観光地などでの説明用端末として売れたのなんて誤差。


NintendoDS音声認識(実際にはほぼファミコンの2コンマイクレベル)などもあるが、結局
タッチパネルがよかった。
ハイエンドからローエンドまで、拡張性の高い新しい入力I/Fを作り上げたということは大成功。
その後のカメラや大型化は商業的にはよいのかもしないが、本質的には新しくない。
そこでの3DS


3DSは「初の裸眼3D対応携帯ゲーム端末」だそうだ。
ニンテンドー3DS コスモブラック
いや、技術的に面白いのはよく分かるし、これが売れることで3Dの普及が進むんだろう。
それは分かる。


ではゲーム機としては?

携帯ゲーム機で3Dって必要なのか?

携帯機で3Dになって何か変わるか?しかも解像度は大して高くない。
すごい。
いや、すごいんだけど、何か変わるか?
「モノクロからカラーのような進化」という意見があるが、それは違う。
モノクロからカラーは情報量が膨大に増える。
動きの多いゲームでは、色がしっかりすることで細かいドットでも動きを追えるようになる。
白黒ではドットを識別させるために、黒ドットの周囲に白スペースが必要になってしまう。
つまり実質解像度が二倍に上がるし、プレーヤーの負担も下がる。
さらに敵の色分けで強さを分けるなどゲームシステム設計もしやすくなる。
ではカラーから3Dでは?3Dでレイヤー表示してもこの解像度では殆ど情報量は変わらない。
びっくりさせるだけ。
正直、触る前からこいつには夢を感じない。


もちろんDS、Wiiと大ヒットを飛ばしている任天堂の新作機、
3DSは世界でもかなりの数を売り上げるんだろうし、たくさんの作品がリリースされることは間違いない。
でも、ゲームの歴史の中でとらえれば、3DSはあまりよい形では残らないんではないだろうか。
その評価は大きな流れの中でされるものかもしれない。
あるいは、SONYNGPiPhone、新しいAndroid端末などが大ヒットすることでその評価は意外と早く下されるのかもしれない。