ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

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製紙業界の偽装について

製紙業界の偽装が世間を賑わしていますが、
この件については「古紙混入率を実際より低く申告していた」ことが問題となっているあたりが異常です。
バージンパルプが高級品であり、古紙が粗悪品と捉えるのなら
「頼まれてもいないのに高級品を納入していた」と言うことになります。


結局のところ技術的に出来もしないのに古紙でコピー紙やら年賀状の注文受けてしまったんでスペックだけ嘘をついて出荷、ということのようですが、
古紙を混入する時点でバージンパルプと同じ白色度を保つことはどう考えたって無理なことは分かるはずなのに、
それを業界の人間が「出来ません」と言わずに、適当なこといって何年も嘘をつき続けるからおかしなことになるわけで。
さて日本のCO2排出量にかなり関わってくる大規模な偽装なわけですが、今後の展開が楽しみです。


それにしてもここまで平気で嘘をつくんなら、ちゃんと調査するついでに新品の紙と古紙を混入した紙で、
どういう比率のものがもっとも環境負荷が低い(つまり製造コストが安い)のかちゃんと公表して判断を仰いでもらいたいね。
そしてその判断については第三者が把握できるようにしてもらいたい。
そんな機関の設立から出来ることなら業界内でやってもらいたい。
あるいはどっかのメーカが大手製紙メーカを買収して自浄効果を発揮してもらいたい。
キヤノンとかリコーとかのコピー機会社なんかが良いんだけど、利益率低いから買わないだろうなぁ。
頼むからここで国に頼るとかの解決はしてほしくないんだけど。


古紙というのは結局「印刷済みの紙」なわけで、そのまま溶かして再生したりすると
パルプが分解して弱くなるし、インクの色がついて黒っぽくなる。
そこで実際には色を抜くために漂白剤などの薬品を使用することになる。
製紙や印刷の業界と言うのは製造業と言ってもかなり化学産業に近くて、
工程内ではそれこそ何十種類(印刷にいたっては百種を超えるらしい)の薬品を使用する。
紙の原料自体ももちろん木なわけで、それが環境問題の原因ともなるけど薬品も負けてはいないはず。
古紙の問題は木と薬品の総使用量と、結果できる紙の白色度をいかにマッチングさせるかの作業のはずなんだけど、
なんか日本では「紙は真っ白で当たり前」というのはあるからそこまで追い込む作業にはなっていない。
とにかく白くて高級な紙で全部刷られる状態なわけで、
まずは会社内で使用されるコピー機の白色度を10程度下げても問題ありませんよね?古紙ですから・・・
という所から国内の合意を進めていくことだと思う。


そしてその前提としては製紙業界の体質改造が求められるけど、
こんなもん今の自浄効果に頼ってちゃ100%無理でしょ、おそらく。
よく考えりゃ以前古紙と言えば新聞紙をちょっと良くした様なもんだったのが
いつの間にか古紙70%でも新しい紙と同等に白くなった時点でおかしいと思わなきゃいけなかったんだよな。
日本の技術力は世界一かもしれないけど、科学は魔法じゃない。
当たり前のことだけど、嘘もここまで堂々とされると誰も疑えなかったと言う事実に吃驚だね。