ボードゲームのデザインの基礎の基礎:2 カードの裏
カードの裏のデザインを気にしてない制作者の方、居ますよね?
いや、イラストが綺麗かどうかなんて、ぶっちゃけどうでもいいんです。
今日はカードの裏も遊びやすさ(プレイアビリティ)に直結するよ?という話です。
カードが複数種あるゲームを作るなら、当然裏面は違うデザインにしますよね?
でも、問題はデザイナーが「違うデザイン」と思っていても、それが遊ぶ人にどれだけ伝わっているかが重要だ、ということです。
背景色が同じで文字を変えただけの場合、混ざったカードを分別する時に、すべてのカードの文字を確認しなければいけません。
あくまで一例ですが、たとえば拙作「かいちん」の場合、カードが二種類あるので、これだけデザインを変えました。
ゲームをする中で、「カードを探す時間」は純粋に「無駄な時間」です。
その時間をどれだけ減らせるかはカードデザインとして大事なところで、そのためには「パッと見で判断が付く」という基準はデザイン時に持っておくべきかと思います。
続きを読むボードゲームのデザインの基礎の基礎:1 カードのアイコン
ボードゲームを作り始めて1~2年というサークルさんと、ここのところ立て続けにお話しをする機会があり、本当に平均年齢下がったな~と感じることもしばしば。
— ペンとサイコロ (@pen_n_dice) September 5, 2018
皆さん目指すゲームの形は違うので、ゲームの内容について言うことはあまりないんですが、デザインに気を遣っていない所が気になりました。
デザインと言っても綺麗なイラスト等ではなく、もっと基本的な「大事な情報は目立つ位置に」「カードの種類は分かるように」とか、そんな話。
— ペンとサイコロ (@pen_n_dice) September 5, 2018
その部分ができていないと、遊ぶときに無駄な所で引っかかります。
絵が描けなくても、お金を掛けなくても改善できる部分なので、気をつけてみてください。
ということでボードゲームを制作していて、自分が過去に気をつけたことを記事にすれば、役に立つ人も居るだろうということで、つらつらと書いていこうと思います。
先に言っておくと、今まで7作のゲームをリリースしていますがデザインをきちんと学んだことはなく、文字通りの素人です。
周りにもプロはたくさんいらっしゃるので、そうした知り合いが居る方はそちらに聞かれる方が有用かと思います。
あくまでそうした知識の無い、初心者向けということで。
続きを読むフィリピンと日本と常識
仕事でフィリピンに行きました。
実は5歳までフィリピンに住んでいたので、自分にとっては日本と香港に続く「第三の故郷」だったりするんですが、来るのは帰国以来四半世紀以上ぶり。
住んでいた当時は電力が足りなくて輪番停電があったとか、国際電話を掛けるためには半日かかったとか色々と親から聞いていましたが、そういう事情はさすがにクリアされていました。
しかし時代に応じて通信事情や電力事情が回復しても、逆に言えばそれ以上の発展には失敗した国、というのが訪れた実感です。
首都マニラの中にもそこかしこにスラムがあり、街のあちこちには警官が立ち、銀行の入り口にはショットガンを構えた警備がいる、果てはショッピングモールやホテルに入る際に簡単な手荷物検査があるなど、全体的に治安の悪さを伺わせます。
(つい先月末にも大きなテロがあったため、国全体で警戒レベルを上げている最中だったという事情はあるそうですが)
そんな国に住む彼らにとって日本は今でも「進んだ優れた国」という印象だそうで、空港からホテルに向かう際には、タクシーの運ちゃんが「お前日本人か。この道路も日本が作ってくれたんだ」と日本政府が共同プロジェクトとして作った道路を嬉しそうに指してくれました。
そういやマレーシアもそうでした。
クアラルンプールでも「この道路は『オオバヤシ(大林組)』が作ったんだ」と言われました。
日本に居るとなかなか実感がわきませんが、ODAやら円借款やらで海外のインフラの作るのは、地味なようで結構効くんですよね、本当に。
中国が「一路一帯」で必死にインフラ整備に走るのも、お金と共に「中国の地位を上げる」という意味があるのかと思います。