ペンとサイコロ -pen and dice- BLOG

ボードゲーム・3Dプリント作品・3DCG制作を行う「ペンとサイコロ」のブログです。公式サイトはこちら→http://penanddice.webcrow.jp/

エコシステムと清濁

中国の山寨海賊版)の現状を見るだに、
デジタルガジェットの物作りで日本はもう太刀打ちできないなと痛感します。

fabcross.jp

 

「コピーの安物なんて」という話で終わらず現場の話を伺うと、凄いのはそのカテゴリでのエコシステムが完全に成立している事。
「安物のスマホ」が売っているのは当然として、実際にはスマホだけでなく「タッチパネル」「筐体」「通信モジュール」「基板」などが単品として商品となっていて、それを自由に組合わせてガジェットを作れる環境ができているわけです。
目立つのは確かにパクリ商品という、清濁で言えば「濁」な部分でしょうが、「オリジナルな商品を作りたい」と思った時に、それを一つからでも作れてしまう「清」な環境でもあることを忘れてはいけません。

 

100円均一ショップやオモチャの市場もあり、こちらも当然パクリ商品が目に入るとは言え、そちらでもさらにその部品となる「タイヤ」「円盤」なども商品として売られているのでしょう。

驚愕!中国のコピー商品市場 <前編> | 明和電機社長ブログ

「中国は人件費が安い」というのは今は昔。
単純な人件費なら東南アジアやアフリカの方が安いのに、こうした安価なものの購入先が未だに中国なのは、こうした「足腰の強さ」があるかと思います。
他では売れないような部品単体を大量に作っても売れる市場が地元にあれば、それを作る業者もできて、しかも顧客が買いに来てくれる。
この「環境」はなかなか真似できません。

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時間じゃなく、タスクにお金を払える社会になればいいのに

先日、アトランタ在住の日本人と話をした話を書きましたが、向こうでの仕事は「タスク」で渡すというお話しがありました。

アメリカの仕事は基本的に「契約」なので、「どんな仕事をして下さい」というタスクが渡され、それをこなすことで評価が決まる、という仕組みだそうです。

逆に言えば早く終わればさっさと帰って良いのですが、それも良くしたモノで、本気で掛からないとこなせないような量のタスクが渡される、ということでした。

 

日々ドイツ人とやりとりしているとは言え、先方も別会社なので仕事の仕組み等までは分かりませんが、すぐに「responsibility(業務範囲)」を持ち出す当たり、業務が非常に細かく縦割りにされているのは伺えます。

一応は現地時間の9時が始業時間だそうですが、あまり厳密なモノではなく、大体9時になるとみんな一旦カフェスペースに行って一杯コーヒーでも飲みながら軽く雑談をする、という感じ。実際に仕事を始めるのは九時半頃でしょうか。

とはいえ、8時ぐらいには出勤している人が多いのですが、早く出勤するのは早く帰りたいからだそうで、現地時間で午後3時ぐらいになるとポツポツと帰り始め、5時過ぎには駐車場が半分ぐらい空いている、という感じでした。

 

どちらにも共通するのは

  • 仕事は「時間」ではなく「タスク(業務)」である、という仕事の基本単位
  • 「自分の業務」という責任範囲

という点。

 

よく言われる「仕事が出来なければ上司の責任だから、欧米に過労死はない」という件に関してはそこまで働くヤツらを見たことがねぇという過労死以前の問題により、検証は出来ていません。

普通に新商品の発売スケジュールが遅れてたりするし、お店に行けば品切れがあっても普通だし、「出来ないことは出来ない」の精神なんじゃないでしょうか。

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奈良にもボードゲームカフェが出来ないかなぁ

首都圏や大阪には「大丈夫か?」という勢いでボードゲームカフェが開店している昨今ですが、私の知る限り奈良には未だ一件もボードゲームカフェが開店していません。

悲しい。

そりゃあ、人口なんて47都道府県中30位ですが、

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【都道府県】人口ランキング(推計人口と国勢調査人口)

本当の問題は、なまじ近鉄が発達しているせいで、奈良の人間が遊びに行くとなると、すぐに大阪か京都になることでしょうね。

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